■NG2:きれいなノートづくりで満足する

勉強というと「ノートをきれいにまとめ直す作業」をイメージするお子さまも多いようです。確かに教科によっては習ったことの整理になり、とても有効な方法ですが、ゆっくり時間をかけてきれいにまとめ直すことだけで満足してしまっては、意味がありませんね。 ここで、ご自身の子どもの頃を思い出してください。時間をかけてノートをつくったことでしっかり勉強したつもりだったのに、演習問題に取り掛かってみると意外に解けなかったという経験はありませんか?  というのも、インプットした情報や知識は、それだけでは頭の中に定着しにくいのです。その知識を活用して考えたり、アウトプットしたりしてこそ、自分のものになっていきます。だからこそ、実践力をつけるためにも、必ず練習問題などに取り組む時間をとるようにしたいですね。


■NG3:教科書にマーカーやアンダーラインを引く

ノートづくりなどの「作業」を勉強の目的にしないという意味で、教科書や参考書にマーカーや、アンダーラインを引く作業にも注意が必要。 もちろん、重要ワードを覚えるという意味では役に立つ方法ですが、その語句がなぜ重要なのか、既習事項とどうつながるのかなど、情報の全体像は把握できません。ところが、この全体像を把握することこそ、学習するうえでは大切だったりしますよね。 2020年の教育改革では、これまで重視されていた「知識・技能の習得」から、一歩進んで「習得した知識・技能をどう活用するか」ということが求められるようになります。その点からも、そろそろ知識のインプットのみに留まる勉強法からは脱却する必要がありそうです。 お子さまがインプット学習をしたあとは、学んだ内容を説明させるなど、お父さんやお母さんがアウトプットを意識した学習に協力してあげるとよいですね。


■NG4:睡眠時間をけずって勉強する

効率のよい勉強とは、必要なことを短時間で十分に身につけられること。長時間、机に向かっていればよいというわけではありません。 時々、「〇時間、勉強する」という目標を立てて、それを守るために寝る時間を遅らせるという人がいますが、それは逆効果。眠い目をこすりながら机に向かっても、頭には残らず、時間の無駄になってしまいます。 それならば明日に備えて早く眠った方が、よほど効率的な過ごし方といえるでしょう。 十分な睡眠をとれていなければ、日中、眠くなってしまい、授業にも支障をきたします。授業をきちんと聞けていないと、家庭での復習時に一から学習しなければならず、必要以上に時間が掛かりますね。 また、授業で重要事項を聞き逃してしまうと、復習のポイントがずれてしまうことも。学習のベースとなるのは、やはり授業。そこでベストパフォーマンスを発揮できるよう、睡眠時間の確保を第一に考えましょう。