〝仮面夫婦〟という言葉があるように、日本では「夫婦仲は破綻していても離婚しない」カップルも多くいます。いっぽう欧米では「夫婦間に愛情がなくなれば離婚する」というスタンスが主流なのだとか。女性の社会進出が進んだ今、日本でも離婚の理由が〝欧米化〟している傾向があるようです。
■「大切にされてる」と感じたことがない(寧々さん/37歳/法律事務所勤務)
とにかく偉そうだった元旦那に、私は一度も「大切にされている」と思ったことがなかったんです。産後に「仕事復帰したい」と相談しても、「子どもがいるのにどうやって仕事するんだ」と私の希望なんか無視で、自分は一切協力しない姿勢。 そんな旦那に歯向かえず、自分の気持ちを押し殺して、ただ家政婦のように生活しているしかありませんでした。そんなある日、娘が「パパは、ママを大事にしないね…」とボソッとつぶやいたんです。 (このままでは将来、この子にとっての〝夫〟像は旦那のような男になってしまう)と恐怖を感じました。でも娘には「結婚とは本来幸せなもので、夫は妻を大切にするもの」だと、わかってもらいたかったんです。 決心した私はさっそく仕事を探し、再就職が決まったところで離婚を申し出ました。モラハラだけでも離婚理由としては十分でしたが、愛情のない夫婦のまま結婚生活を続けるなんて、私にはできません。 離婚したいまは、私を大切にしてくれる人が、周りにたくさんいます。娘にはそんな私の姿を見て育ってほしいと思います。