■雷の多い地域
雷の多い地域というのは統計の仕方で面白い結果となっています。まず、国内全体でみれば、太平洋側の地域が雷が多くなっています。しかし、都道府県別でみると、日本海側の石川県が最も多くなっているのです。 基本的に太平洋側は雷が発生しやすい傾向があるのですが、石川県の場合、それ以上に雷が発生しやすいということになります。これは、海や山、さらに気温や風といった自然の環境が大きく関係しているということになります。 逆に最も雷が少ないのが北海道です。湿度があまり高くならず、気温も高くならない涼しい地域には雷は少ないようです。そもそも雷の発生するメカニズムに合致しにくいということになりそうです。
■どのようにして雷対策をすればよいか?
雷は基本としては、高いところに落ちるといった性質があります。導電性のある金属に落ちやすいといったイメージがありますが、それよりも高いところというのが落ちやすい場所になるのです。 指輪や腕時計、また、眼鏡などで金属を身に着けていても、実はほとんど影響がありません。自分が周囲より高い位置にいるほうがよほど危険なのです。 例えば、ゴルフ場で落雷の被害にあった話がありますが、周囲が芝生でゴルフクラブを振り上げると、それが雷の落ちやすい状況となります。釣り竿なども同様です。海の何もないところで、長い釣り竿を空に向かって突き上げている状態は、雷に落ちてくれといっているようなものなのです。 まずは、長いものはさっさと収納して建物などに避難するのがよいのです。周囲に建物がない場合は、周辺の凹んだ少しでも低い場所で屈みます。より低い状態となるのがよいのです。 周囲に木などがある場合、間違ってもその下で雨宿りなどしてはいけません。その木に落雷の危険性があるのです。ですから、木からは4メートル以上は離れたほうがよいのです。幹ではなく、枝から4メートル以上です。 木に落雷するとその木からさらに再放電が行われます。これを側撃雷というのですが、これを受けた場合も直撃を受けた場合と同様の被害となるので危険なのです。それを回避するためにも4メートル以上の距離を開けておいた方がよいのです。 雷対策に効果的なしゃがみ方を覚えておきましょう。頭をかがめて体を低くし、耳をふさぎます。その時足はつま先立ちの状態にします。さらに、両足のかかとを引っ付けます。 これは、つま先立ちになることで、地面との接点を小さくし電流が流れ込むのを防ぎます。さらにかかとを引っ付けることで、つま先から伝わった電流を上半身まで流さずに反対のつま先から流し返すことができるのです。