「お前の顔、上履きの裏みたいな顔だな」といった執拗ないじりを、ただ耐えながら笑いで返すしかなかった日々。今では愛され芸人として人気を博すお笑いコンビ・ハライチの澤部佑さんですが、その高校時代には今思い返してもしんどい日常がありました。当時の出来事を振り返りながら、3人の父となって今、わが子に思うことは。
中学ではバスケ部でモテ期を経験するも…

── 中学時代はバスケ部の副キャプテンとして活躍し、クラスでも明るいキャラクターとして充実した学生生活を過ごしたそうですね。しかし、高校に入ると一変。つらい学生生活が待っていたそうですが、高校ではどんなことがあったのでしょうか?
澤部さん:高校はスポーツ推薦でバスケの強豪校に入ったんです。1年生でレギュラーになりましたが、練習がキツすぎてついていけず、周りとの圧倒的な力の差も感じて、1年生の冬に辞めました。クラスでは中学時代は明るく場を盛り上げるような立ち位置でしたが、高校に入ったらすでにそのポジションの人がいて。気づいたら周りから鬼のようにイジられていて、「あれ?思っていた高校生活と違うぞ」って思って。
── どんなことでいじられるのでしょう?
澤部さん:たとえば、丸坊主、おでこが狭い、若白髪、もみあげがどうとか、何かしらポイントを見つけてくる感じですね。中学から丸坊主だったんですけど、中学では容姿で何か言われることもなかったです。あと、僕は中学の頃から相方・岩井ともうひとりの友達と「将来は芸人になろう」って言っていて。高校1年生の進路相談で「将来はお笑い芸人」と書いたら、それが目につき鼻につき…。
── さらにエスカレートしていくと。
澤部さん:そうですね。いちおう、僕は僕で言い返しましたよ。たとえば「お前の顔、上履きの裏みたいな顔だな」と言われて、上履きの裏と僕の顔を並べられたら、「誰が上履きの裏だよ!」とか。でも、あまりに強いいじりが多すぎて。
さらに、途中からクラスのヤンキーに目をつけられてしまったんです。ある日、授業中に椅子に座っていたら、後ろから突然「バーン!」と椅子を蹴られたことがありました。ほかにも、総合格闘技の技を決められるとか、廊下を歩いていたら肩をわざと「バンっ!」とぶつけられるとか。先生も生徒も僕が強めのいじりを受けていたのは知っていたと思いますが、みんな見て見ぬふりでしたね。
── 先生まで…。それはつらいですね。やり返すことはありましたか?
澤部さん:なかったです。やっても倍になって返ってくるだけでしょうし。技を掛けられても、休み時間は他のクラスメイトが見ているので、リアクション芸じゃないですけど、明るくポップな感じに見せるようにしました。周りの人たちに「いじめじゃないですよ!」と、見せるような感じで。