最悪の可能性を考えて一歩先の行動を

金井勇太
舞台で急遽代役を務めてくれた役者の志村佳樹さんと

── 搬送先の病院での治療は順調でしたか?

 

金井さん:入院は1週間ほどでしたが、投薬治療のみで手術などは行いませんでした。入院した日の夜は少し歩きづらいといったことはありましたが、次の日からはスムーズに生活できていたと思います。脳に異常がないかIQや知能テストも行ったのですが、それも入院2日目から満点で後遺症もありませんでした。

 

── それはなによりでしたね。退院後、なにか生活は変わりましたか?

 

金井さん:以前から血圧が高かったので、退院後は今まで以上に減塩や油っこいものの取りすぎなどに注意しています。特になにか言ったわけではないのですが、キッチンに並ぶ調味料が減塩になっているのを見たときは、妻の気づかいに感謝しましたね。

 

── 病気に早く気づけたのも奥さんのおかげですしね。

 

金井さん:本当にそうです。人間って自分にとって都合の悪いことが起きると、どうしてもいいほうに考えがちです。今回の僕も舞台初日にまさか病気になるわけがないし、どこかで「これはただの軽い貧血だ」と思いこもうとしていました。

 

でも、なにか違和感があったときは、心配しすぎるのにこしたことはないと思います。結果的にたいしたことでなければ、それにこしたことはないです。ただ、最悪の可能性を疑って一歩先の行動をすることが、大切だと身にしみてわかりました。


取材・文:酒井明子 写真:金井勇太