「220円で始められる」編み物を続けて13年目に
── 38歳のころに編み物を始めた滝沢さん。こちらもスロースタートでしたね。
滝沢さん:なかなか売れないなか、「任侠キャラだけじゃなくて、もう1個何かウリになるものがあったらいいな」とずっと思っていて。それも任侠キャラがやらなさそうなことだったらいいと考えたわけです。
では何をやるか?任侠キャラからかけ離れた「かわいい系」の趣味で自分が楽しめそうなものをいろいろ思い浮かべてみました。フラワーアレンジメントも候補にあったんですが、花は1本400円とかして高いし、温度管理もしなきゃいけないし、手が臭くなりそうだなと思って却下(笑)。スイーツも好きだけど、作ったり食べ歩いたりするのは金がかかるし、甘いものばかり食べると体に悪いなって。

── それで編み物に注目したんですね。
滝沢さん:100円ショップで「毛糸」と「針」を買えば、税込220円で始められるんですよ!当時は「編み方の本」まで売っていて、それをたしても330円。編み物は何回でもほどいてやり直せるから、コスパも最強です。
ライブで「最近、編み物始めたんですよ」ってこの見た目で言うと、それだけでウケるんですよ。「こんなの作りました」って編んだ小さなコースターを見せるとまたウケる。それが気持ちよくて、次はもっとウケるものを作ろうってどんどんのめり込んでいきました。
── 編み物歴13年にしてついに注目されるようになり、著書の出版やEテレ番組に出演するほどになりました。それまでに「やっても注目されないし」とやめたくなったことはなかったのでしょうか。
滝沢さん:ほんとその通りで、それまでの12年間は編み物がほとんど仕事につながっていなかったんです。ようやくですよ、本当に。ありがたいことです。インスタなどで作品を発表し続けて、リールが少しずつ回り始めて反響はあっても、お金にはつながらない。もどかしく思いうこともあったけれど、それでも続けられたのは、お笑いも、編み物も、好きだから。それにつきますね。
取材・文:鷺島鈴香 写真:アイパー滝沢