2026年5月、京都府八幡市の川田市長が産前産後16週間の休業、つまり産休を取得すると発表しました。SNSでは「少子化解消や女性が働きやすい社会につながる」と応援する声と「選挙で市長になったのに任期中に休むのは無責任」など反対・批判する声、いずれも数多く見られます。この議論に正しい回答はあるのでしょうか?
男女とも「産休は必要」と考えているが…
今回、20代から70代の男女300名にアンケートを実施し、賛成か反対か、要職につく女性の働き方についてどう思うかなどをたずねてみました。すると、もっとも多かった「ある回答」から見えてきたのは、単純な賛成・反対では語れない、1つの「おかしくない?」という大きな疑問だったのです。
アンケートに回答したのは、男性160名と女性140名。多くの人が「母体保護の観点から産休は必ず取るべきか否か」の問いに対して「取るべき」(74%)と答えており、市長に産休を取らずに働けという意見が決して多いわけではありません。
さらに「任期を終えてさあ妊娠しようとしても簡単に授かるわけではないので、妊娠を制限すべきではない」と答えている人も46%と多く、既婚者では71%に上ります。
基本的には妊娠出産や産休に肯定的なのに、今回の市長の産休に「反対」という人がいるのはなぜでしょうか?その答えは、以下のような回答から見えてきます。
「妊娠の可能性がある年代の女性は初めから要職に就くべきではない」
「任期をまっとうできないことがわかれば辞職するべき」
つまり「妊娠出産や産休は問題ないが、それなら要職はあきらめるべき」という考え方です。自由回答のなかにも「立候補時に、妊娠して休むかもしれませんと宣言して当選したならいいが、そうでないなら無責任」といった声が見られました。
ただ、もし市長が30代男性だったらどうなるでしょうか?
「ここ数年のうちに子どもがほしい?それなら立候補すべきじゃないね」と言われる男性候補はほぼゼロだと思われます。つまり、人々は悪意があるわけではなく、女性の妊娠出産や産休にも好意的なのに、結果的に女性だけが「仕事か子どもか」の二択を迫られてしまう構造があるのです。