ギニアは家長に認めてもらうことが大事

── 北山さんは早い段階でギニアにも足を運んでいたそうですね。言葉も文化も違うギニアで、後から入った「第3夫人」が家族に受け入れられるのは簡単ではなかったと思います。サンコンさんの母国でご自身の居場所を作るために、まず何をされたのでしょうか。

 

北山さん:妻として認めてもらうには、まず本家に行かないと始まらないんです。ギニアは年功序列の縦社会で、とにかく長男の力が強い。だから、家族に認めてもらうには、まず夫のお兄様に気に入っていただくことが大事でした。ところが、夫と一緒にギニアへ行くと、日本が大好きな彼は、すぐ戻ってしまって(笑)。

 

私はそのまま現地に残り、夫のお兄様のところに下宿させていただいて、現地のしきたりを徹底的に教わりました。ただ、夫にぶら下がって養われるだけの妻ではないところをわかってもらうため、「ギニアで学校を作りたい」という思いを伝え、実際にギニアで会社も作りました。学費などの経済的なサポートに加えて、「ギニアのために動きたい」「家族も支えたい」姿勢を見せたことで、私の存在を認めてくださり、すごくよくしてもらえるようになりました。

 

── ただ「愛しているから認めてください」ではなく、ギニアの家族に対して、自分が何を担えるのかを見せていったわけですね。なんというか…たくましいです(笑)。

 

北山さん:今は私が手がけている学校作りを進めていて、そこにものすごくエネルギーを注いでいます。できれば2年後を目安に、ギニアへ移住することも計画しているんです。現地で学校を立ち上げ、運営にかかわって子どもたちを育てたい。ただ、気持ちだけでは続きません。家族を支えながら、自分の夢も実現していくには、とにかく働いて稼がないと(笑)。そのために今、必死で頑張っているところです。

 

取材・文:西尾英子 写真:北山みつき