夫であるサンコンさんの子どもは合わせて10人、妻は2人。そんななか、歌手・北山みつきさんは第3夫人として歩むことを2018年に公表しました。日本で暮らしているとお目にかかるのは珍しい「一夫多妻制」。先妻や自分の子どもではない家族たちとどう折り合いをつけるのか?知られざる一夫多妻の世界を、北山さんに聞いてみると──。
一夫多妻のリアル「愛情が平等なことはない」
── ギニア出身のタレント、オスマン・サンコンさんの「第3夫人」として、2018年に夫婦関係であることを公表した北山みつきさん。ただ、日本の法制度では重婚は認められていません。戸籍上はどのような扱いになるのですか。
北山さん:正確には、籍は入っていません。戸籍上は独身のままです。ギニアで婚姻届を出す方法もありますが、原則としてギニア国籍が自動付与されるため、日本国籍を失うリスクがあります。そうなると、日本に住むためにあらためて永住権を取得するような複雑な手配も必要になってしまう。
彼と付き合った時点で、一夫多妻であることはわかっていたので、こうした事態も想定内でした。だから、今は法的な婚姻関係にはこだわらず、このままでいいと考えています。それよりも私にとっては、堂々とパートナーとして周りに認識されることのほうが大きかったんです。
──「一夫多妻」と聞くと、夫から妻へ愛情やお金は「平等」に分けられるのか、と想像してしまいます。実際のところはどうなのでしょう。
北山さん:平等って、同じ時間と同じお金をかけるということですよね?でも、そんなのムリなんです。住む場所も生活の形も違うから、どうしたって差は出ます。「全員を同じように愛して」と言っても、同じにはできない。だからこそ、平等ではない現実のなかで、そのつどどう向き合うかを考えていくしかないんです。
一夫多妻といっても、ギニアで伝統的な「妻が家を守る」形もあれば、私のように外で働いて稼ぐ形もある。それぞれの形に応じた関係性を築いていくのが、一夫多妻のリアルなんだと思います。最近のギニアでは、若い世代を中心に「妻はひとりだけ」と考える人も増えているんですよ。多妻で複数の妻からヤキモチを焼かれたら疲れるし、何より養っていく責任がありますからね。

── ただ、サンコンさんの場合、第1夫人はギニアにいるものの、日本ではギニア人の第2夫人と暮らしているわけですよね。北山さんとデートをしても、別の女性の元に帰っていく夫を見送るしかないわけで。他の妻に嫉妬することはありませんでしたか。
北山さん:最初の頃はありましたよ。妻同士で焼きもちビームの飛ばし合いがすごかったです(笑)。私は後から入っていった立場ですから、しかたない部分もあります。でも、それが寂しかったし、なんだか不倫しているみたいで抵抗がありました。だからこそ「隠さずにちゃんと公表してほしい」と伝えて、公にしてもらったんです。