「稽古中は厳しかったですが、それ以外はニコニコ穏やかで」と、元大関・若嶋津さんの父としての素顔を明かしてくれた長女のアイリさん。本場所や地方巡業などで家を空けることが多かったそうですが、離れていても常に愛情を感じられたというほど家族想いだったという父との思い出、そして2017年の入院で強まった家族の絆について明かしてくれました。
※本記事は2026年2月に取材した内容です。ご本人の同意のもと、当時のありのままの言葉をお届けいたします。
「アイリのお父さん、今年も体操してたね」

── 元大関の若嶋津六夫さんを父に持つアイリさん。自宅は相撲部屋も兼ねていたので、親方としての顔も普段から見ていたと思いますが、家族の前ではどんなお父さんでしたか?
アイリさん:稽古中はもちろん厳しかったと思いますが、それ以外ではずっとニコニコして穏やかで、怒られたことはなかったです。家族で食事に行くと、「お母さん幸せだね。勝信(兄)がいて、アイリがいて、もうそれだけで幸せだね」って私が30代を過ぎても言われていました。
── 相撲という職業柄、本場所や地方巡業で家を空けることは多かったのでしょうか?
アイリさん:本場所は年6回で各15日間、3回は東京、地方場所あって、さらに地方巡業もあって各地を飛び回るので家を空けることは多かったです。家にいないときはもちろん寂しいですが、地方場所の最終日などは家族で現地に集合し、そのまま温泉に行ったりもしましたね。また、両親が鹿児島出身なので、夏には鹿児島の祖父母の家に遊びに行くことも。離れていても、普段から父の愛情を存分に感じていたので、楽しい思い出のほうが多いです。
それに、体育祭や授業参観など、学校行事は小さなものも含めて、都合がつく限り、両親が揃ってきてくれました。
── お母さんも元歌手・タレントの高田みづえさん。ご両親が有名人だと、周りがざわつくことはありませんでしたか?
アイリさん:はじめはそうした場面もありましたが、慣れれば普通にアイリのお父さん・お母さんって感じで見てくれたと思います。印象的だったのは体育祭のとき。最初にみんなでラジオ体操をするじゃないですか。他のご家族は自分の子どもの姿を見守ったり、写真を撮ったりすると思うのですが、うちの両親は子どもたちと一緒に張りきってラジオ体操をしているんです。有名人だからではなく、張りきりすぎているから目立つ感じ。友達に「アイリのお父さん、今年も体操してたね」と言われたこともありました。