壮絶ないじめに耐えて稼いだギャラの行方は…
── その後も芸能界で活躍されていきますが、大人になってから驚いた出来事があったそうですね。
小出さん:20歳を過ぎて、自分の預金通帳を初めて見たら、貯金が全然なかったんです。お金を使った記憶もない。ただ、子役の頃からお金の管理は親任せで、自分がいくらもらっていたのかも知りませんでした。
── 当時はお金のためだけに働いていたわけではなかったと思いますが、学校での壮絶ないじめに耐えながらも、必死に稼いだ大切なお金ですよね。
小出さん:ちょうどデンマークへの語学留学を考えていたので、「あのお金どうしたの?」って親に聞いたら、「ないよ!」って(笑)。どうやら医療系に進学した姉の学費として使われていたようで。そういえば姉が大学進学するときに、親に承諾書のようなものを書かされたことを思い出したんです。詳しくはわからないんですけどね。
── 怒りはなかったのですか。
小出さん:もちろん、モメましたよ(笑)。でも、そのことをずっと責め続けたり、憎み続けたりしてもしかたがないので、 「許す」というか、「過去の出来事として受けとめることも大事かな」と思うようにしています。それに、姉にはいじめられていた当時も今も、たくさん助けてもらっていますし、「あのときのお金は姉の人生を支えるために使われたんだ」と思えば、自分の気持ちも少し楽になりました。姉は卒業後も医療系の道に進んでいるので、いい投資になったのかなと思っています。
── 達観されていますね。
小出さん:芸能界の先輩には「よくグレずに育ったな」と言われます(笑)。
取材・文:林優子 写真:小出由華