「監視はやりすぎ」と否定的な声も

── いっぽうで、祖父母世代から「GPSの監視はやりすぎ」と否定的な声を掛けられたという声も聞きます。

 

京師さん:時代は変わりました。核家族・共働きが増え、地域の見守りの目は減っています。校内の教育関係者に対しても、疑いの目を向けないといけないことがあります。ひとりでお留守番をする小学生も増えています。

 

子どもを狙った事案が増えている今、小・中学生の4人に1人はGPS機能を持ったデバイスはすでに持っているそうです。子どもの命を守る重要な防犯対策のひとつと捉え、祖父母世代には寛大な目で見守ってもらいたいです。

 

──「命を守る」という意味では、ストーカー犯や性犯罪者へのGPS装着義務化を望む声もあり、韓国やイギリスで義務化された前例もあります。

 

京師さん:日本でも、先月に池袋の商業施設内で元交際相手の女性へのストーカー殺人事件が報じられたばかりですね。事件前、容疑者の男性へ接近禁止命令が出ていたものの、異常な執着心がある人に対して効果はありません。

 

韓国では、裁判所が「再犯率が高そう」と判断した性犯罪者に対し、2008年からGPSの装着を義務化したことで、再犯率は9分の1まで減りました。

 

日本でも、犯罪者へのGPS装着義務化に向けて、まずは議論を進めるべきではないでしょうか。被害者が適切に守られる社会であってほしいです。

 

取材・文:山田千穂 写真:京師美佳