初めての出産は「驚き」、2度目は「涙」
── 長男の育児を夫婦で乗り越え、いいチームになれたんですね。それもあって、次男出産時は長男出産時と比べて、変化があったとか。出産自体は順調でしたか?
蜂谷さん:長男のときは前駆陣痛で3日間、自宅で眠れない夜が続きました。予定日よりも3週間前でまだまだと思っていたのですが、陣痛の間隔が短くなると私よりも夫のほうが心配になって。夫に言われるがまま病院に行くと、子宮口がすでに4cmも開いていて、そのまま出産となりました。
出産には夫も立ち会いましたが、生まれた瞬間はお互いに感動よりも驚きのほうが大きくて。長男と自分が臍の緒で繋がっていることや、医療関係者の方々の赤ちゃんの気道確保の早さなど迅速な対応に圧倒されました。夫が撮影した動画を見返したのですが、ふたりとも涙はなく、初めてのことにひたすら驚くリアクションばかりでした。
── 出産というと感動のイメージが強いですが、違ったんですね。
蜂谷さん:でも、次男のときは二人で泣いてしまったんです。長男の育児で壁にぶつかり、二人で乗り越えてきたからこそ、次男が生まれた瞬間にこれまでの思いが溢れてきて。そう思えたのは、長男の育児を通して「子どもが存在している尊さ」を実感できたからだったと思います。
── 次男が生まれて、長男の様子はいかがですか?
蜂谷さん:最近は赤ちゃんがいる生活に慣れてきたのか、次男の名前を呼んだり、挨拶をしたりしていて、次男が家族の一員だとわかってきたみたいです。ただ少し赤ちゃん返りをしてしまうこともあり、愛情をちゃんと半々にできているのか、悩むこともあります。
── 二人とも大切なのに、シーンによっては優先してあげられないこともあって難しいですよね。
蜂谷さん:なので、最近は長男が保育園に行っている間は次男を100%かわいがって、家に帰ってきたら長男を100%甘やかすようにして、私自身の心のバランスも取っています。不安になることもありますが、夫がポジティブに励ましてくれるので、私も前向きに育児と向き合うようにしています。
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「このままでは壊れてしまう」という不安を抱くほど、必死に向き合ってきた産後の日々。 ぶつかり合うことを恐れず、互いの状況を共有し続けたことで、二人は「夫婦」から「最強のチーム」へと進化しました。 あなたは今、一人で抱え込まずに、パートナーと「今の本音」を分かち合えていますか?
取材・文:酒井明子 写真:蜂谷晏海