平均寿命が短いからこそ、やってから後悔したい

大河内愛美
「Beauty Japan」に出場しグランプリに

── これからやりたいことや、夢はありますか。

 

大河内さん:小中学校やフリースクール、児童養護施設で自分の経験をお話ししたいし、もっとメディアに出て病気のことを知ってほしいと思っています。いつか、大東さんと対談をしたいという夢もあります。ガラス作品は一点モノで大量生産はできないので、「この人の作品がほしい」と思ってもらえるようにがんばります。

 

レックリングハウゼン病を持っている人は、平均寿命が健康な人より短いと言われています。私の場合はMPNSTの転移再発リスクも高く、予後不良と言われています。10年後に生きていられるかわかりません。だから、日々悔いなく生きようと思っています。

 

ただ、恋愛には消極的になってしまいますね。病気のことや肌のことを思うと、なかなか心を開けなくて。この病気は50%の確率で遺伝するので、子どもを持ちたいと思っていいのかわかりません。私は遺伝ではなく孤発性での発症です。恋愛や結婚は相手の人生にも関わることなので、「迷惑をかけたくない」という気持ちになってしまうんですよね…。

 

でも、自分だけのことなら、やりたいと思うことはなんでもやってみようと思っています。これからも、やらない後悔より、やってから後悔するほうを選びたいですね。

 

 

「10年後に生きていられるかわかりません」。そう語る大河内さんの言葉は、諦めではなく、今日という日を全力で選び取るための「覚悟」に聞こえます。 誰かにどう思われるかより、自分がどうありたいか。恐怖の先にあったのは、病気さえも自分の表現として輝かせる新しい人生でした。「いつか」ではなく「今」。あなたは、やらない後悔よりも、やって後悔する道を選んでいますか?


取材・文:林優子 写真:大河内愛美