どんな状況であっても、人生を諦めないで

── 緑川さんが18歳のときに書いた作文で、「お母さんに親孝行したい」という思いが強かったことが読み取れるものがあるそうですね。

 

緑川さん:これですね。「これからもっともっと頑張って、お金だけじゃなくて言葉として形としてお母さんに恩返しがしたい。そのためにも、もちろん自分のためにも夢を叶えます。思いは願えば必ず叶う。そう思うので走り続けます。嫌なことも楽しいこともどんどんかかってこい!飛び越えてやるんだ。この18年間、悔いなし」っていう。18歳でこれを書いたんだと思うと、「すごいな」って自分でも思いましたね。

 

── まさにお母さんへの恩返しもなさって、ご自身の夢も叶えましたね。

 

緑川さん:まだ恩返しも夢も途中ではありますが、今もこのときの思いは変わっていません。この年代になってくると、夢を諦めたり、ほどほどに妥協したりしがちですけど、私は全然変わってなくて、自分でもびっくりしています。貧乏生活を経験して培ったメンタルで、諦めない根性が、たぶん人一倍強いんじゃないかなと思います(笑)。

 

やっぱり俳優のお仕事が好きですし、お芝居はずっとやっていきたいですね。お仕事を通して、誰かの背中を押せる存在でありたいなと思います。私が頑張っている姿を見て、「私も頑張ろう」と思ってもらえるようにお仕事をこれからも頑張りたいです。母にもそんな姿を見せることが親孝行のひとつだと思っています。つくづく、誰かに喜ばれるお仕事ができるというのは幸せなことだなと思います。喜んでもらえると思うと自分も、頑張れますので。

 

── 過去の緑川さんと似たような境遇にいる方に伝えたいことはありますか?

 

緑川さん:私の経験からお伝えできることがあるとしたら、今どんな状況であっても、それは一生続くことではないということ、そして苦しい経験はいつかどこかで自分の強みになります。人生を諦めないで、前に進んでほしいなという思いです。

 

 

どんなに過酷な状況でも、考え方ひとつで世界は変わる。そんな強さを教えてくれるエピソードですね。みなさんの周りにも、苦しい時に寄り添い、笑いに変えてくれた人はいましたか?

 

取材・文:加藤文惠 写真:緑川静香