「ちゃんとお父さんにならなきゃ」。24歳で、11歳の娘を持つ41歳のメグミさんと結婚したハズムさん。年齢差はわずか13歳。妻より娘と年が近い「父と娘」の関係は、近づこうとするほど空回りし、時に娘から拒絶される日々もありました。血の繋がらない家族として、もがき続けた9年間。彼がいかにして「父親」という呪縛を解き、自分たちらしい「距離感」を育んできたのか。若き継父の葛藤と成長の記録です。
入籍した途端に異変…のしかかった「父親」の重圧

── 都内のアパレルショップを運営するメグミさんは、29歳のときに一度結婚されていますが、性格の不一致で数年後に離婚。その後は、シングルマザーとして娘とふたりで暮らしていました。
しかしあるとき、知人に誘われたアパレル業界のパーティに参加すると、17歳年下のハズムさんと出会い交際へ。交際から3か月後には再婚されました。再婚当時、メグミさん41歳、ハズムさん24歳、娘さんは11歳でしたが、新生活がはじまっていかがでしたか?
メグミさん:ハズムさんと入籍する前は、私、娘、ハズムさんの3人で和気あいあいとした雰囲気で仲よくやっていました。でも、入籍していざ家族になると、「ちゃんとお父さんにならなきゃ」と肩に力が入ったようです。24歳でいきなり父親になったので、戸惑いもあったと思います。娘がなにか間違ったことをすると正論で論破することもあって、娘はハズムさんに対して「冷たい」「褒めてくれない」とボヤくことがありました。
── ハズムさんなりに頑張ろうとしていたものの、どこか空回りしてしまったような?
メグミさん:それもあるかもしれません。あと、ハズムさんと再婚する前は、私が仕事で家を空けることが多く、娘に寂しい思いをさせている自覚もあって、娘を甘やかしてしまったのかもしれません。つい、娘の言うことを聞きすぎて、たとえば「学校に行きたくない」と言われたら、「無理しないで今日は休んでいいよ」と言ってしまうとか、生活リズムや親子のルール、勉強のこともしっかり向き合えていなかったのかもしれません。再婚した当初はハズムさんもそんな娘を見て、「父親として」あえて厳しく接していたんだと思います。
でも、このままだとハズムさんと娘の距離が開いてしまう。そう思ってハズムさんに「正論ばかり言わずに、怒った後はやさしくしてやってほしい」と話をしてみたんです。ハズムさんはすぐに理解してくれて、娘との関係性が徐々に変化していきましたね。