61歳「これが最後の賭けです」
── その後、2023年に帰国し、今度は日本でスタンダップコメディアンとして活動を始めました。
Ryoさん:本場の舞台で自信がついたものの、やればやるほど、いちばん多感な幼少期・青年時代をアメリカで過ごしていないがゆえに、観客と共有できるものが少ないと感じ、限界が見えてきたんです。両親の介護も重なり、帰国することにしました。帰国と同時期に渋谷でコメディクラブがオープンしたので、主にインバウンド客向けに、ニューヨークと同じように英語でスタンダップコメディをやり始めました。
── 日本でもスタンダップコメディの魅力を伝えたいと思っていらっしゃる?
Ryoさん:実は今、これまでやってきた英語のスタンダップコメディではなく、日本語でやることに燃えているんです。日本でもこの新しいコメディスタイルは広められるんじゃないか、と。
── アメリカの文化が色濃いスタンダップコメディですが、日本での評判はどうですか?
Ryoさん:皮肉をベースにするネタなので、日本のお笑いとカルチャーは少し違いますが、絶対にニーズはあると思っていて。面白いのは、日本の自立した女性たちからの支持が多いこと。陰ながら叩かれたり、嫌な思いを乗り越えた経験を持った人は、スタンダップにハマってくれる方が多いですから。僕は今、61歳。健康寿命はあと10年ぐらいだと思っているので、これが最後の賭けです。日本のスタンダップコメディを切り拓いて、ブレイクスルーしたいですね。
取材・文:石野志帆 写真:Ryo Hayashi