「慢性疲労症候群(CFS)」という極度に強い疲労感が続く病気を患った佐藤まゆ子さん。仕事も退職を余儀なくされ、福祉や障害年金を頼りにするも当時は病気が一般に認知されておらず、「そんな病気で年金をもらえると思われては困ります!」と怒られたことも。発症から19年に及ぶ「見えない病気」との闘いについて伺いました。

障害年金の申請をしたら30分も説教をされて

佐藤まゆ子
2016年医療講演会にて登壇した佐藤さん

── 半年以上、極度の疲労や倦怠感が続き、仕事を退職せざるをえなくなった佐藤さん。いくつもの病院を受診するも病名がわからず、「慢性疲労症候群(CFS)」と確定診断がついたのは、病気を発症して4年経った2011年4月でした。

 

医師から「この先5年から10年は療養生活になる可能性が高く、就労は当分厳しい」と言われ、まずは福祉や保険などについて調べられたそうですね。

 

佐藤さん:診断を受けた病院のソーシャルワーカーに相談すると、事例が少ないのか「慢性疲労症候群は相談の対象外です」と言われました。区役所と年金事務所に「障害年金の申請をしたい」と言うと、「そんな病気はありません」「そんな病気で年金をもらえると思われては困ります!」と30分説教を受けてしまって。

 

── 今よりもさらに「慢性疲労症候群」が世間に知られていなかったことで、ご苦労されたことも多かったのかと思います。仕事も退職を余儀なくされましたが、家ではどのように過ごしていましたか?

 

佐藤さん:病気になる前から母と2人で暮らしていますが、私の体を考慮して母が家事をしてくれるようになりました。でも、障害年金や申請の準備は自分でやらなければならず、療養どころではなかったですね。

 

その後、CFSの患者団体の方と知り合うことができて、その方から社労士の連絡先を聞き、障害年金の申請代行をお願いしました。2012年3月に障害者年金受給の認定を受け、長距離の歩行がさらに厳しくなっていたので、電動車椅子を使うことになりました。

 

── 2014年12月には佐藤さんの闘病の様子がテレビ番組で紹介されるなど、CFSの当事者として発信もされていきます。

 

佐藤さん:病気を発症する前は、人材紹介会社の社会人向けキャリアスクールの企画や運営、営業もしていたし、もともとアクティブな性格なんです。患者団体を新たに作って病気の後援会を主催したり、みずから登壇したり。CFSも徐々に注目してもらえるようになりました。

 

しかし、作業が増えたことで2017年に急激に体調が悪化。1か月ほど寝込むことになって、その後も回復の兆しが見えなかったので、患者団体を解散し、啓発活動もすべて休止しました。関係者や支援してくださった方々には、今でも申し訳なく思っています。