子どもたちの巣立ちを考えると…いまから号泣
── 幸せそうな光景が目に浮かびます。
小原さん:本当に、家族といられるいまがいちばん楽しいピークだと感じながら、アッという間に時間が過ぎています。でも、子どもたちが成長して巣立っていくことを想像すると、悲しくて、涙ぐんでしまうこともあります。
こういう話をするといつも急に泣いちゃって…(しばらく号泣)。くわばた(コンビの相方・くわばたりえさん)にも驚かれます。長男が小学校に入学したときから、子どもとの別れを想像してしまい、悲しくてやりきれないんです。いまのいちばんの楽しみは、子どもの習い事など家族それぞれの予定を調整して、みんなで家族旅行に行くことです。

── 目の前で号泣される姿に驚きましたが、愛情にあふれていることが伝わってきます。とくに小原さんは心配性なので、つい将来のことを考えてしまうんでしょうね。
小原さん:こんなに悲しがっていては、将来的に子どもに心配されるかもしれないので、悲しまずに済むよう、なるべく子どもが巣立った後の楽しみを考えるようにしています。子どもがひとり暮らしを始めたら住んでいる場所に夫婦で訪ねようと考えたり、夫婦だけなら多少、豪華な旅行もできそうだな、というふうに。
これを実現するためには、自分たちが老後を楽しむための資金を残さないといけませんよね。いままでは、子どもたちのためにいくら使ってもいいと考えていましたが、考え方を変えて節約する必要があります。また、私の仕事も、子育てを優先するために減らしていましたが、これからできることはどんどんやらないと、というところまでやっと気持ちを持ってこられるようになりました。
取材・文/岡本聡子 写真提供/小原正子、株式会社ホリプロコム