プロポーズはフラッシュモブ「惚れた者負けです」

パンサー尾形貴弘、尾形あい
あいさんをおぶって石段を登る献身的な尾形さん

── 新宿の街中でそんなことが(笑)。交際期間にいろいろとあったなか、乗り越えて結婚に至ったのはなぜですか?

 

尾形さん:本当に正直で、こんなに嘘がつけない人っているんだな、というのが逆に清々しいというか。私が怒るとすぐに謝ってくれるし、「もう、しょうがないな」となってしまうんですよね。その人間くささが、出会う前からバラエティを見ていても好きな部分だったし、ファンとしておもしろいと思う部分と重なってしまうんですよね。惚れた者負けです。

 

── プロポーズはフラッシュモブだったというのは本当ですか?

 

尾形さん:そうなんです。尾形軍団の後輩さんたちとしっかり打ち合わせをして、フットサル場に40人くらい集まってフラッシュモブしてくれました。パパがやっているフットサルに誘われて見に行ったら、隣のコートのヤンキー軍団が「お前、パンサー尾形じゃん」と絡んできてケンカになりまして。どうしよう、と焦っていたら、急にアニメ『キャプテン翼』のテーマ曲が流れてその場にいる人たちが整列し、踊り始めたんです。

 

最初は「え、何が起こったの?ふざけてるのかな?」と思ったんですけど、パパは真剣に汗を流しながら踊っているし、尾形軍団の中には泣いている方もいて、それを見たら私も涙が溢れてきました。ダンスが終わった後に指輪を出してプロポーズしてくれて、がんばってくれた姿にもう大号泣です。その数日後の3月9日、パパが39歳のときにサンキュー入籍しました。後からいろんな芸人さんに「芸人でフラッシュモブやるやつはいない」って言われたみたいですけど(笑)。

 

 

結婚前の尾形貴弘さんはクズキャライメージがあり、あいさんは警戒しながらおつき合いしていましたが、結婚後は愛妻キャラに。結婚後は「そんなことで嫉妬する?」という数々のおもしろ愛情表現エピソードに対して辟易していましたが、子どもが産まれたら一変。今は娘のよき相談相手としてパパが大活躍しているそうです。

 

PROFILE 尾形あいさん

おがた・あい。1984年静岡県生まれ。アパレル会社勤務を経て、2017年にお笑いユニット「パンサー」の尾形貴弘さんと結婚。2020年、オンラインセレクトショップ「MINT」をオープンし、翌年実店舗も出店。7歳の長女・さくちゃんとの日々、ショップのこと、ご主人とのエピソードなどをブログに綴っている。

取材・文/富田夏子 写真提供/尾形あい