5年交際した彼女と結婚したひょっこりはんさん。しかし、2児の父となりこれからお金が必要なときにコロナ禍に突入。収入が減り、気持ちが病んでいったそうで── 。(全3回中の3回)

子どもと公園にいても収入減の焦りがあって

ひょっこりはん
息子(当時1歳)とくつろぐ楽しい時間

── 奥さんとは5年間の交際の末、2019年6月に結婚されます。このタイミングで結婚を決めたのには何か理由があったのでしょうか?

 

ひょっこりはんさん:いずれは結婚したいと思っていましたが、芸人としての収入が少なかったし、結婚して自分がやりたいことにどう影響出るのかわからなくて、ずっとふんぎりがつかなったんです。でも、2018年に「ぐるナイ おもしろ荘」に出演すると、「ひょっこりはん」の名前が世間で認知されていき、貯金もちょっとずつ貯まっていって、少し自信が持てたのかな。あと、番組で彼女にプレゼントをする企画があったんです。何を買いに行くか考えていたら、なぜか高級時計のお店に行く話になって、それならこのタイミングで婚約時計にしようと思ったんですよね。彼女といるときがいちばん居心地がいいし、ちょうどいいタイミングだったと思います。

 

── 2020年8月に長男(現在4歳)が、22年7月には長女(2歳)が誕生されましたが、子育てはいかがですか?

 

ひょっこりはんさん:今は我ながら子育てしている方だと思いますが、2人目が生まれる前はちゃんとできていなかったかもしれないです。「おもしろ荘」をきっかけに仕事は一気に増えてましたが、1年半くらいすると勢いがだんだん落ちついていったんです。

 

あと、息子が生まれるちょっと前からコロナ禍に入っていって、僕だけじゃないですけど芸人の仕事が一気になくなってしまったんですよね。子どもが生まれてこれからお金が必要っていう時期に人気が落ちて、コロナ禍に入って。やっぱりお金がないと気持ちが病むじゃないですか。自分でどうにか仕事を生み出していかないといけないと思って、すごく焦っていたと思います。子どものお世話をしているときも仕事のことを考えてモヤモヤしたり、機嫌が悪くなっちゃったり。子どもと公園で遊んでいても、自分はこんなのんびりしていていいのかってさらに焦りに繋がることがありました。

 

それでも、僕なりに子育てをしているつもりでいたんですけど、今思えば奥さんに甘えっぱなしだったようです。奥さんはもともと外で働きたい人なんですけど、息子が生まれたときは仕事をセーブして、奥さんがメインで子育てしてくれました。ただ「あのときはつらかった」と、あとから言われました。

 

── 22年に第二子の娘さんが生まれてから、どのように変わったのでしょうか。

 

ひょっこりはんさん:僕のなかでは劇的に変えたつもりはないんですけど、奥さんにすごく変わったって言われたので、たぶん変わったんだと思います(笑)。2人子どもがいると、下の子を妻が見て、上の子を僕がみるといった役割が自然とできていったんですね。娘が生まれてから、僕にも子育ての負担がしっかりのしかかってきましたが、まずは目の前のことにしっかり向き合うことにしました。

 

── 娘さんの誕生によって仕事への意識も変化しましたか?

 

ひょっこりはんさん:子育てに限らず、いただいた仕事も前以上にひとつひとつ誠実に取りかかるにようにしたら、だんだんとお芝居の仕事が増えていきました。仕事に対して変な焦りも減りましたね。