海外を旅し、最近までイタリアのフィレンツェで過ごしていたというアーティストの與真司郎さん。ロンドンでは、新しい自分を発見するような経験をしたそう。「すごく楽しかった!」と笑顔で語ってくれました。(全4回中の3回)
「人って変わるんだな」ロンドンでクラシックディスコにハマり
── 現在、アーティスト活動をしながら海外を旅されているそうですね。今日はどちらにいらっしゃるのですか?

與さん:今は日本の自宅です。昨年、9年ほど住んでいたロサンゼルスの家を引き払って、それからはアメリカはもちろん、ヨーロッパやアジア、オセアニアなど世界を旅していました。ちょうど3日前くらいにイタリアから帰ってきたところです。
── 最近、海外で印象に残っていることはありますか?
與さん:自分がすごく大人になった気がした瞬間がありました。「人って変わるんだな」って思ったっていうか。ロンドンで友達がクラブに連れていってくれたんですよ。ヒップホップやトランス、テクノみたいなクラブじゃなくて、アースウィンドアンドファイヤーとかダイアナ・ロスとか、70年代から80年代のヒット曲が流れるクラブで。当時のヒット曲にノッて踊れるんです。
── ダイアナ・ロス、いいですね!
與さん:前に行ったときは、曲にも雰囲気にもあまりノれなかったんですけど、今回は友達2人と友達のお母さんと僕の4人で行ったら、めっちゃ楽しくて。この手の曲って今まであんまり聴いてこなかったんですが、アーティストとして新しい音楽のジャンルにハマれる感覚を体験できたのがすごく嬉しかった。ポップスやヒップホップ、R&Bを中心に育ってきたから、新しい自分を知ることができた貴重な経験でした。

── 新しい自分に開眼したんですね?
與さん:そうなんですよ。僕、これまで何かにハマるっていう経験があまりなかったんです。たとえば、海外の美術館やギャラリーでアートを鑑賞するんですけど、正直全然ハマらない(笑)。「ああ、やっぱり興味ないんだな」って最近ようやく自覚しました。それと同時に「もっと趣味を増やしたいな」って思って。だから、新しい音楽のジャンルと出会えたことがすごくうれしくて、ディスコでは超踊りまくりました。まわりの人から「何?K-POPスター?」って聞かれて「僕?元ダンサーだよ」って答えたりして(笑)。それ以来、毎日クラシックディスコの曲を聴いています。
── ロンドンというクラシックムード漂う街で、そういう音楽にハマるってすごくいいなあと思います。
與さん:もうめちゃくちゃ楽しかった。最近はそれがいちばんの思い出かな。新しい音楽のジャンルにハマるっていう経験があまりなかったので、今回のことをきっかけにもっといろんな曲を聴きたいなと思うようになりました。
時差ボケはキツいけど…海外暮らしはやめられない
── 毎日を豊かに過ごすために大切にしていることはありますか?
與さん:朝ヨガを欠かさない、空いている時間に5分でも集中力が高まるようなメディティーションをするなど、メンタルヘルスや筋トレなどワークアウトは意識して続けています。健康的な食事にも気をつけていますね。
あとはやっぱり、定期的に海外に行くのは自分にとってすごく大事なことで。海外に行くと元気やエネルギーをもらえるんですよ。「毎月海外に行ってしんどくない?」ってよく人から聞かれるけど、僕には海外と日本を行き来する今の生活が合っていて。海外に行くと「日本でも頑張ろう」って思えるんです。
もちろん、行ったり来たりするのは身体に少しこたえますけどね(笑)。毎月、アメリカとヨーロッパをぐるぐる旅してまわっているから、時差ボケがつらいときもあって…対策を考えているところです。