「今じゃない」と一度結婚を断ったことで

梅小鉢・高田紗千子、なすなかにし・中西茂樹
夫婦の地元である京都の上賀茂神社で挙式

── 出会ってから16年、おつき合い期間は約10年と長いですよね。どうやって結婚にいたったのですか?

 

高田さん:いつだったか、夫が一度「俺は(結婚相手は)さっちゃんに決めてるから」というようなことを言ってくれていたんです。でもそこで私が「今じゃない」と断ったらしいんです…あんまり記憶にないんですけど。たぶん私が、モノマネの仕事が増えて上京し、忙しくしていたころだと思います。夫は先に上京していたので、一緒に住もうかという話も出ていましたし。でも、そこでタイミングがズレてしまって、結婚までの期間が長くなってしまいました。

 

── 中西さんが先に上京していて、遠距離恋愛の期間もあったんですよね?

 

高田さん:はい。でも、そのころは私も東京と大阪を頻繁に行き来する生活になっていたので、上京したときに夫の狭いワンルームに相方の小森と一緒に泊まって、まさに川の字で寝るようなこともありました。

 

お笑いコンビ・梅小鉢となすなかにし
何がこんなにおもしろかったのか思い出せませんが爆笑する4人

── 中西さんには仕事の相談をされることも多かったのですか?

 

高田さん:モノマネができる芸人として全国区のバラエティ番組に呼ばれたときに、いわゆる平場(トークなどネタ以外の部分)でどうふるまえばいいのか、どこでモノマネを挟めばいいのかがわからなくて、困った時期がありました。そういうときは、仕事が終わると毎回夫に相談していました。

 

── 長いおつき合い期間、一度お別れして、といったこともなく?

 

高田さん:なかったですね。多少のケンカはありましたけど、別れようとはお互い言わなかったです。私のほうはほかの男性と食事をする機会があっても、夫といるほうが楽しいな、やっぱり居心地いいな、と思ってしまって。

 

── そして高田さんが36歳、中西さんが39歳のときにご結婚されました。芸人さん同士の結婚式は楽しそうですね。

 

高田さん:京都の上賀茂神社で親族を招いて式をあげました。ただ、相方の小森とその家族だけはどうしても来てほしかったので、参列してもらいました。結婚式の後は食事会があったのですが、乾杯のご挨拶を頼んでいた新郎側のおじさまが極度の緊張から、仮病を使って急に声が出ないふりをし始めて…あれ、さっきまで普通にしゃべってたのに、と全員が思いましたが代役を探す羽目に。結局、しゃべりが得意な夫の兄がスムーズに挨拶してくれて、事なきを得ました。仮病を使ったおじさまは乾杯後、また普通に声が出ていて、今でも親戚が集まるとそのエピソードが笑い話になっています(笑)。

 

梅小鉢・高田紗千子、なすなかにし・中西茂樹
夫婦共演当初、移動中はネタ合わせ、帰りは反省会と肩の力が入りまくりの2人でした(笑)

 

PROFILE 高田紗千子さん

たかだ・さちこ。1981年京都府生まれ。2000年に高校の同級生・小森麻由とコンビを結成し、松竹芸能に所属する。菅野美穂、安めぐみ、井森美幸など多数のモノマネレパートリーを持つ。2017年、なすなかにし・中西茂樹との結婚を発表。2019年に長男、2023年に次男を出産。近年は夫婦でテレビ番組に出演することも増えている。

取材・文/富田夏子 画像提供/高田紗千子