自分の子育て中に育児を極めようと考え、保育士の資格をとり、実際に保育園でも働いた、フリーキャスターの酒井千佳さん。再婚もして、新たな家族の一歩を踏み出す考え方には学びがありました。(全3回中の3回)

出産後に保育士の資格をとるため1日3時間の勉強

── 気象予報士でフリーキャスターの酒井千佳さん。お子さんを出産後、保育士の資格を取得されたそうですね。

 

酒井さん:子どもを産んだことで、自分の興味の幅が広がって。それ以前は保育士の仕事や資格について調べることすらなかったけれど、子どもを育てているうちに、もっといろいろ深く知りたいと思うようになりました。初めての子育てをしていると、調べたくなることが本当に山のようにあるんですよね。育児書を読んだりはしましたけど、情報を得るには何か自分の軸となるものをしっかり持っておきたい気持ちになって。保育士の勉強をすることで、育児の基礎知識や考え方を身につけられたらと思ったのがきっかけでした。

 

酒井千佳と家族
家族4人でのお宮参りと七五三の様子

── 当時はシングルマザーでした。小さなお子さんを育てつつ、どうやって時間を捻出したのでしょう?

 

酒井さん:保育士になるには90〜150時間の勉強時間が必要だといわれています。まず日々の生活のなかで、自分の自由になる時間はだいたい1日3時間だなと割りだしました。その時間を勉強に費やしたら1か月半、頑張ればいけるだろうと考えて。自分の性格上、短期集中が合っていて、ゆっくり長く続けることは難しい。気象予報士の試験勉強のときもそうでしたし、大学受験のときもそう。打ち込みたいものがあるときは、それに集中する。その間は禁欲生活です。飲み会や趣味など、何かやりたくても我慢する。

 

私はこういう性格なんだと自分自身で把握しているので、いかに自分を攻略できるかだと考えています。目標ができたら、努力するのがおそらく好きなんです(笑)。やりたいこととか、成し遂げたいことがあったときに、それに向かって突き進んでいくのが、私に合っているやり方なんだと思います。

 

第一子出産後、保育士の資格を取得

派遣登録して実際に保育園で働いて思ったこと

── 保育士の資格をとり、実際に保育園で働いたということですが。

 

酒井さん:コネなどではなく、ふつうに人材派遣に登録して、数か月ですけれど保育園で働きました。自分自身も子どもを保育園に預けていたので、やっぱり現場を知っておきたい、どういうふうに子どもと接するといいかを知りたいと思ったんです。
 

資格の取得や保育園での実務経験などインプットすることとは別に、インスタグラムでは育児について発信をしています。育児に関する本を読んでいるうちに、いろいろな研究結果を知ることが増えて。これらをかみ砕いて発信したらどうだろう、と考えたのが始まりでした。実際に情報を発信していると、SNS経由でママさんから相談を受けたり、逆に私が知らないいろいろな知識を教えてくれたりもして、そういった関わりができることもすごく楽しいですね。