コロナ禍の小学校では、多くの行事がなくなったり簡素化されたり、活気のない静かな時間が流れていました。PTA会長職を引き受けたダイアモンド☆ユカイさんは、先生たちと知恵を絞り、合唱や植樹など活気を取り戻す活動に励みます。(全5回中の3回)

コロナ後に回ってきた「PTA会長」の座

── お嬢さんと双子の息子さん、3人の子どもをもつダイアモンド☆ユカイさん。以前から子育てに積極的な印象でしたが、一時はPTAの会長も務めていたそうですね。

 

ユカイさん:双子の息子が小学生のとき、当時のPTA会長に呼び出されて、「ちょっと力を貸してくれませんか」と言われたのが始まりでした。そのころはコロナ禍だったので、学校がどんより落ち込んでいる時期でもあって、「なんとかしたい」と言われて。でも、自分はこういう仕事をしているから、休みもはっきり決まってないし、仕事が急に入ったりもする。「だったら、とりあえず副会長はどうですか?」と提案され、PTAに参加することになりました。

 

ダイアモンド☆ユカイ

そうしたら2年後、そのまま持ち上がりで会長になっちゃった。ただ、自分が会長になると心もとない。それまで副会長は2人体制だったけれど、自分が会長になったときは副会長を3人にして、がっちりサポートしてくれました。その3人がめちゃくちゃ優秀で、なんとかやってこれたんです。

 

── PTAの役員は実際どんなことをするのでしょう。

 

ユカイさん:まず会合に参加します。運動会、学芸会、始業式、卒業式、講演会など、学校のいろいろな行事を仕切ったりもする。フタを開けてみたら、「予定がこんなにたくさんあるんだ」という感じで、思ったよりも大変でしたね。それに、自分が副会長のときはコロナ禍で実質、何もできなかったので、会長になっても具体的にどうしたらいいかわからない。前会長も、やはり何もできないままPTAを離れていったので、教えてもらおうにも受け継ぐことができません。

 

ダイアモンド☆ユカイ
PTA会長時代は150周年記念に向けて活動した

コロナ禍は学芸会や講演会などはできなかったし、卒業式や入学式にしてもオンラインでやっていたので、それまで受け継がれてきたものが途切れてしまった。なので、一つひとつをやり直すことに。まず、先生たちと一緒にご飯を食べて、交流するところから始めて。先生たちは自分より若いし、やる気も実行力もある。これを機に「いままでやってきたことをリセットしましょう」ということで、先生たちと力をあわせ、いろいろと開拓していきました。

「本日もお日柄よく」の式典挨拶をやめにした

── 具体的にはどんなことを?

 

ユカイさん:150年続く伝統ある学校だったので、式典ひとつとっても決められた台本というものがある。挨拶にしても「本日はお日柄もよく」なんてところから始まるのがお決まりになっていたんです。でも、自分がやるからには、そういうところから変えていきたい。スピーチをするときはちょっとおもしろいことを言ってみたり、なるべく砕けるようにしたりしていきました。

 

ダイアモンド☆ユカイと長男・次男
双子の息子たちはいまや中学生に

あと、最近は制服もジェンダー問題があったり、それ以外にも小学校高学年になってくると女性はデリケートな時期があるじゃないですか。以前は、パンツはダメだったけど、保護者の方々の要望もあって、場合によっては「女性もパンツでいい」ということになりました。伝統は大切にしつつ、変えるべきところは変えていく。今後もまだまだ変わっていくと思います。