「好き」という幸せな感情の中にいたい
── 特撮や相撲以外にも、ディズニーや読書など好きなものの幅が広いですよね。
宮島さん:小学生のころはアガサ・クリスティーの本や『はてしない物語』がお気に入りで毎日読んでいました。好きなものをもっと知りたい!好きなものを好きだと言いたい!という気持ちがすごく強いんです。好きなものが多ければ多いほど、自分を構成する要素がひとつずつ増えていく楽しさを感じます。
── 宮島さんは、特撮もディズニーも音楽も好きなものをお仕事につなげて、ポジティブに活動されている姿が印象的です。
宮島さん:好きなものを仕事にしたくないという人もいますが、私は好きなものは仕事にしたいというタイプです。仮にキラキラした世界の裏側を見ても、嫌いにはなりません。世の中はきれいなことばかりじゃないし、むしろ普段表に出ない部分も含めてその世界を作っていると思うと、ますます愛おしく感じます。仮にそういった部分があったとしても、どうしてこうなったんだろう?って考えるのも嫌いじゃないですね。
── 好きなものを積極的に発信するモチベーションはどこにあるのでしょうか?
宮島さん:好きなものからたくさんの幸せな気持ちと時間をもらっているので、恩返ししたいという気持ちが強いです。自分が表に立つ仕事をしているからこそ、何か役に立てればと思っています。特撮については「戦隊の役に立ってから死にたい」と常々言っています(笑)。自分にしかできないことを見つけて、好きなものに対する恩返しの道を作っていきたい。それが私の人生だと思っています。
── 好きなものを見つけられないという方も多いと思います。宮島さん流の好きなものの見つけ方があれば教えてください。
宮島さん:アドバイスというのもおこがましいですが…。ほんのちょっとでも関心を持ったものがあればそれに自信を持つ。関心を持った自分にも自信を持つ。その積み重ねで新しい世界が広がるかもしれません。大切なのは無理しない程度に少しだけ無理をする!この気持ちです。それが好きなものに出会うコツではないでしょうか。
PROFILE 宮島咲良さん
みやじま・さくら。タレント・フリーアナウンサー。東京都出身。ワタナベエンターテインメント所属。大学卒業後の2007年、アナウンサーとして九州朝日放送に入社。2010年に同社を退社し、アナウンサーの枠を超えて幅広く活躍。
取材・文/大夏えい 写真提供/ワタナベエンターテイメント