父は英語、母は日本語で話して

── 娘さんはインターナショナルスクールに通われているということですが、お子さんとのコミュニケーションは英語と日本語どちらが多いのでしょう?
クリス・ペプラーさん:僕は英語、妻は日本語でしゃべっているのですが、まだどちらも少したどたどしいんです。バイリンガルで育つ場合は、頭の中で整理してから言葉にしないといけないので、モノリンガルよりも時間がかかるんですね。なので、食後の10分間、毎日娘の勉強を見ています。ただ僕と同じで強制されるのが苦手なので、タイマーを使いながら「じゃあ10分間ね」と工夫しながらやっていますね。
── お子さんの存在によって、新しい経験がどんどん増えて、クリスさんの世界も広がっていますね。
クリス・ペプラーさん:子どもに教えられること、気づかされることがたくさんあって、毎日が新鮮ですね。ハロウィンやクリスマス、お正月、桜の花…これまで何十年も目にしてきて当たり前だった光景も、子どもと一緒に見ることで、また違うものに見えてくるから不思議です。人生をもう一度やり直しているというか、2度目の人生を送っているような新鮮な感覚があります。
娘が生まれて2、3か月目くらいのときに、ベビーカーに乗せて、初めて夜のお散歩をしたのですが、不思議そうな好奇心いっぱいの目で周りを見ていて、なんだか胸がジーンとしました。子どもの存在というのは、本当にすごいなと思います。娘にしてあげたいことがまだまだたくさんあるから、老いぼれてなんかいられません。前よりも健康に気づかうようになりましたね。ある意味、究極のアンチエイジングかもしれません(笑)。
PROFILE クリス・ペプラーさん
1957年生まれ、東京出身。TV・ラジオ、パーソナリティ。1988年にFMラジオ局J-WAVEが開局すると同時にナビゲーターとして抜擢され、36年間に渡り「TOKIO HOT 100」のDJを務めている。TVやCM、イベントMCなど、幅広く活躍中。
取材・文/西尾英子 写真提供/クリス・ペプラー