GUやユニクロなどをおしゃれに着こなす動画で人気のYouTuberきょうこばぁばさん。66歳でYouTubeを始め、現在は登録者数10万人を超えています。そのきっかけは見知らぬ若い男性のひと言だったそうです。(全2回中の1回)

夫が事業に失敗し働き始めるも…何もできず自己嫌悪

きょうこばぁばさん
68歳とは思えない若々しさ!

── きょうこさんはもともと介護士として働いていたそうですね。

 

きょうこばぁばさん:そうですね。夫が事業に失敗してすべてをなくしたのですが、当時まだ子どもは学校に通っていましたし、私が働かなきゃいけない状況になったんです。それでいろいろな仕事をやってみたんですけど、私はもう、ことごとく何もできなくて。近所のスーパーの精肉コーナーで働くことになったのですが、仕事ができない自分が情けなくて、毎日仕事帰りに泣いていました。ただ、とにかく明日のごはんも食べられるかという状況でしたので、7か月くらい働きました。

 

その7か月間、もう毎日のように「何かほかのことをやりたい」と考えていたんです。そのときに、同じ精肉コーナーで働いていた方から介護職の話を聞きました。「3年間頑張ったら国家資格も取れるらしい」と知り、近所の介護施設で働くことにしました。 その施設では、スーパーで働くより自分の力が生かされるかなという場面がいくつかあって。それで、ここで働いてみようと思い、結果的に15年間介護士を続けました。

「YouTubeをやりましょう」何度も誘ってきた若者に動かされ

── そこからYouTuberに転身しようと思ったきっかけは何だったのでしょうか。

 

きょうこばぁばさん:転身というか、しばらくは介護士を続けながらYouTubeもやっていたんです。もともと57歳のときからInstagramに自分で作った料理を載せていて、3万人ぐらいフォロワーがいたんですね。

 

あるとき、若い男性からDMが来て「一緒にYouTubeをやりませんか?」って言われて。彼は理学療法士で、お年寄りを元気にするようなコンテンツを作りたいと思っていたようです。でも、最初は「何を言ってるんだろう、今の若者は…」と思って、断っていたんです。

 

きょうこばぁばさんお手製の料理
料理はプロ顔負けの腕前

── そんなことがあったのですね。

 

きょうこばぁばさん:そのままコロナ禍になってしまったこともあって「ごめんね。このお話はなかったことにしましょう」とあらためて断りを入れました。でも、コロナが少し緩んで、また人と会えるようになったら、彼から「やっぱり僕の話を聞いてほしい」と連絡が来て。そこまで言うんだったら会うだけ会いましょうとお会いしたんです。そしたら彼が「お年寄りを元気にするような動画が作りたい。とにかく料理を作っている様子を撮影して送ってくれれば、僕がYouTube動画に編集して仕上げますから」って言ってくれて。それで、2020年、66歳のときからYouTubeに動画をあげるようになりました。