私がメンヘラを発動しても

── 3人の関係性で変化したところはありますか?

 

かなでさん:普段の3人のつき合い方は、いい意味で変わらないですね。自分たちのことを家族でよくたとえるのですが、麻貴がママで、私とゆめっちが子ども、みたいな感じですかね。

 

『THE W』で優勝したときも、私は最初「優勝できたらいいな」と思っていたのですが、麻貴がネタ合わせや話し合いの中で「優勝する」というマインドに持っていってくれました。だから優勝できたんだと思います。

 

私はネガティブで落ち込むし、何かあるとすぐ泣いちゃうタイプで、メンヘラです(笑)。ゆめっちは、何かしでかすことが多くて、トラブルメーカーです(笑)。ただ、すごく優しいです。ケンカをしたことはありますが、怒られたことはないです(笑)。

 

── 女性の3人組って関係性が難しいイメージがありました。でも、3時のヒロインの3人はすごく仲がいいのが伝わってきます。

 

かなでさん:2人だとぶつかることもあるけれど、3人だと、2人がぶつかっても中立の立場の人がいるとか、客観的に考えられる人がいると思います。なにより、ゆめっちが休養してから「3人でよかった」と感じました。ひとりだったら頑張れなかったし、復活して3人でネタをやったときに、より思いました。

「私って芸人なのかな?」とネガティブになったことも

3時のヒロイン・かなでさん
舞台の聖地、ニューヨーク・ブロードウェイにて

── 今後の目標は?

 

かなでさん:3時のヒロインとしておもしろいネタをやって、活躍し続けられる芸人になりたいです。ゆめっちが休養していた間、ネタをする機会が減ってしまって「私って芸人なのかな」と落ち込んだときがありました。ありがたいことにテレビには出演させていただいたのですが、ネタをやる機会が減ってしまった状態に違和感があって。芸人の友達からライブや賞レースの話を聞いたときに、羨ましいと思いましたし、「私ってこんなにネタをやりたかったんだな」とあらためて感じました。

 

PROFILE 3時のヒロイン・かなでさん

1992年、東京都出身。2017年、福田麻貴、ゆめっちと3時のヒロインを結成。2019年、『女芸人No.1決定戦 THE W』で優勝し、3代目チャンピオンとなる。以降、数々のテレビ番組に出演。ダンスや女優の仕事でも活躍中。

 

取材・文/高梨真紀 画像提供/3時のヒロイン・かなで、吉本興業株式会社