広川ひかるさんが夫・上島竜兵さんと出会ったのは高校3年生のとき。その後、徐々に交流が深まり、1994年に結婚しました。つねに「竜ちゃんファースト」の生活を送っていた広川さんに上島さんとの思い出を伺いました。(全3回中の2回)

出会いは高校生。上島竜兵さんの初対面の印象は…

── 上島さんと初めて対面したのは、在学していた高校だったそうですね。

 

広川さん:そうです。高校の「3年生を送る会」に、ダチョウ倶楽部がゲストとして来てくださって。当時、芸能活動をしていた私が司会を務めることになり、楽屋に挨拶に行ったのが最初の出会いでした。ダチョウ倶楽部に会いたいばかりに、先生が代わるがわる「広川、楽屋に一緒に挨拶に行こう」と言ってきて。結局、3回も挨拶することに。「よろしくお願いします」と何度も楽屋に来る私に対して、ダチョウ倶楽部の皆さんも「はいはい」という感じでした。お互いにあまりいい印象ではなかったと思います。

 

── その後はどのように交流を深めていったのですか?

 

広川さん:高校を卒業後、ものまね番組やラジオなどの仕事でダチョウ倶楽部と一緒になる機会が多かったんです。「3年生を送る会」での一件が印象的だったからか、竜ちゃんも私のことをよく覚えてくれていて。その後、事務所の先輩とプロレスを観戦しにいったときに、竜ちゃんと肥後さんも来ていたことがきっかけとなり、交流が深まっていきました。

24歳で結婚した途端「魔法が解けた気分に」

結婚式当日の広川さん
結婚式当日の広川さん

── 上島さんからの告白でおつき合いをスタートしたそうですね。当時、上島さんのどのようなところに惹かれていましたか?

 

広川さん:竜ちゃんは、私より10歳年上ということもあり、人当たりが柔らかく、誰にでも優しい人でした。稽古にも真面目に取り組み、芸人としての将来性を感じていました。四谷にある居酒屋「あぶさん」で交際を申し込まれたのは、私が20歳になったばかりの頃です。それまでに私は竜ちゃんの人柄もよく知っていましたので、まずは友達からと交際の申し出を受けてお付き合いすることになりました。

 

── おつき合いが始まってすぐに、結婚のアプローチを受けたそうですね。

 

広川さん:そうですね。でも20歳くらいで「結婚して」と言われてもピンと来なくて。「はいはい」とあしらっていたのですが、毎日のように言われるうちに、「ああ、私はこの人と結婚するんだな」と魔法にかかっていった感じでした(笑)。つき合って約3年半後、私が24歳のときに結婚しました。でも、竜ちゃんは毎日のように飲み歩き、仕事のスケジュールも共有してくれないので、結婚した途端に魔法が解けて、目が覚めた気分でした。

 

── 自由な上島さんの生活スタイルに、意見がぶつかることもあったのではないでしょうか。

 

広川さん:もちろんです。意見がぶつかることはしょっちゅうでした。ただ、ケンカではなくて「たしなめる」という感じです。友達からは「いつもケンカしてたよね」なんて言われることもありますが、私にとっては「ちょっと飲みすぎなんじゃないの?」と軌道修正していたつもりでした。もしかしたら私の言い方がきつくなってしまって、周りの人からは「ケンカ」と受け止められてしまったのかもしれませんね。

 

竜ちゃんは「自分が一番でいたい」という気持ちを以前から持っていて、私はその気持ちを大事にしてあげようと考えていました。芸能界で生きていくには、この意識は必要だと思うんです。ただ、家庭内でも「自分一番」だと大変なことも多くありました。たとえば、よく行くお店の常連さんが、竜ちゃんの前で私のことを褒めたりしたら、途端に機嫌が急降下。私が褒められるのがイヤというわけではなく、「自分が褒められないのがイヤ」なんでしょうね。仕事についても、私がメインで竜ちゃんと共演するときは、特に嫌がっている印象でした。

 

── 結婚後は芸能活動を一時お休みして、家庭に入られたそうですね。上島さんからのリクエストだったのでしょうか。

 

広川さん:竜ちゃんの希望ではなく、私自身の判断です。「自分が一番」の竜ちゃんなので、二人でテレビ出演しているのは、あまりよくないのかなと考えたからです。竜ちゃんは飲んで家に帰らなくても、私が家にいないとイヤだと言っていたので、留守の家に帰ってくるのがイヤだったんだと思います。でも、「家庭に専念しよう」と決意して仕事を休業したのも束の間、「上島さんのドッキリ企画に協力してほしい」とオファーをいただいて出演することに。その後もなんだかんだ仕事の依頼が続いたため、休業したのはわずか2週間程度でした(笑)。