4人兄弟が野球にのめり込み、その応援に奔走する母・原口めぐみさん。そんななか、夫婦でつねに子どもたちに言う言葉があるといいます。とても基本ですが、言い続ける大切さに気づかされます。(全4回中の3回)
4人の子どもはみな野球に夢中「私は準備に集中」
── 2011年に第一子を出産されて、いまでは13歳、10歳、8歳、5歳のお子さんがいます。4人とも野球をやられていますが、きっかけは何だったのでしょうか?
原口さん:次男が小学校に上がったとき「野球をする」と言い出したことですね。それまではみんなサッカーをしていたのですが、兄弟に影響されて、今では4人とも野球チームに入っています。
夫は幼いころ、「野球がしたい」と言ったときになぜか竹刀を渡されて、剣道をすることになったそうです。自分が野球をしたくてもできなかったこともあり、子どもたちが野球をすることに大賛成でしたが、私は応援や準備で大変になることが目に見えていて、ひとり後ろ向きでした(苦笑)。
ただ、私も子どものころ、クラシックバレエを週5日習わせてもらっていたので、渋々OKを出しました。
野球のルールを少しずつ覚えていって、誰かがホームランを打ったらみんなで喜んで、試合に勝ったらお祝いして、負けたら悔しさをグッと飲みこんで…。そういう経験をするうちに、野球が自然と好きになっていきました。
「もっと強いチームで野球をしたい」という希望で、今年に入ってから4人とも学校の野球チームからクラブチームに移籍しました。
四男は年長なのですが、そのクラブのジュニアチームは小学生以下も受け入れていたので、兄たちと一緒に入りました。チームメイトは上手い子ばかりなんで、悔しい思いもしているようなのですが、「すごく楽しい!」と言っているので、私も精一杯応援しています。
── 野球をやる子の親の労力も大変そうですが、実際はいかがでしたか?
原口さん:めちゃくちゃ大変で、私の生活は子どもたちの野球を中心にまわってると言ってもいいかもしれません。クラブへの送り迎え、ユニフォームの洗濯、週末は早起きしてお弁当の準備をするなど、やることはたくさん。
育ち盛りなので毎日の食事も大変です。ふだんは一升を炊いて、週末は6合を2回炊くので、すぐにお米がなくなります。お肉は、一度の買い物で大容量パックを5つくらい買うのですが、こちらも気づけば在庫はゼロに。
あと、わが家はみんなサラダが好きなんです。大皿で用意するのですが、誰かがフライングして食事の前にサラダだけなくなることも。好き嫌いせずに食べてくれるのはありがたいのですが、「サラダばっかり食べないで!かわりにお米食べなさい!」と叱ることもよくあります。
夫が長期で留守にするとき子どもへ投げかける言葉
── お子さんと向き合うときに心がけていることやルールなどはありますか?
原口さん:何をしていても、子どもに話かけられたらいったん手を止めてから話を聞くようにしています。これは、子どもたちがかつて教わっていた学童野球の監督からの受け売りなんです。
その話を聞くまでは、子どもに声をかけられても忙しいと「何?」と、つい冷たくあしらってしまったこともありました。そのときに、子どもが一瞬、悲しそうな顔をしていたことが思い出され、自己嫌悪に陥って。どんなに両親のことが好きでも、そんな対応をされたら、親の言うことなんて聞かないですよね。
4人全員に平等に向き合うのは難しいですが、できるだけ子どもの話は手を止めて聞くように心がけてます。
── インスタグラムでは原口あきまささんもお子さんの画像をアップされていますよね。子育てには協力的ですか?
原口さん:ロケで自宅を空けることが多いのですが、家にいるときは子どもたちの相手をよくしています。長期でロケに行くときは、「お母さんを困らせるんじゃないぞ!お前たちはお母さんを助ける立場なんだから、困ってたら助けてあげなさい」と言って出かけますね。
あと、私たちがとくにこだわっているのは挨拶です。「おはよう、こんにちは」はもちろんですが、誰に対しても「ありがとう、ごめんなさい」を言うように教えています。「ごめんなさいは負けじゃないからね」と。
言葉で伝えるだけでなく、私や夫が率先して大きな声で挨拶するように心がけています。そのおかげもあってか、通学路で旗振り当番をするママ友から「原口家はみんな元気に挨拶してくれるから、気持ちがいい」と言われたことがあります。