ひと握りしか残れない世界で、40年活躍が続いたわけ

── 『戻り川』の大ヒット以降、現在のご活躍はみなさんが知るところになると思います。芸能生活40年。ここまで長く活動が続いた理由はなんだと思いますか?

 

伍代さん:ラッキーですね。やっぱり出た時期がラッキー。(坂本)冬美が出て、(香西)かおりが出て、(長山)洋子ちゃんはアイドルから出て、(藤)あや子が出て、私たちの時代ってスクラム組んで鉄壁のように固めたじゃないですか。みんなで波に乗っかって、乗っかって、手を繋いで歩いてきているのかな。

 

── 伍代さんは2023年に亡くなった八代亜紀さんとも親交が深かったそうですが、今回新曲を歌う上でも影響されたことがあるそうですね。

 

伍代さん:八代さんが亡くなってとてもショックでしたが、亜紀さんなら「なっちゃん、何してるの?泣いちゃダメよ。皆さんに夢を与えなきゃ」って、雲の上で言っているような気がしたんです。そうですよね亜紀さん、また雲の上で会えますしね。それまで頑張りますねって思えて、大事な人にそんな言葉をかけてみたいなと思い5月の新曲『いのちの砂時計』に思いを込めました。長い間この世界にいますが、まだまだ私がやれることはたくさんあると思っていますし、これから仲間と共に進んでいけたらいいなと思っています。

 

PROFILE 伍代夏子さん

1961年生まれ。1982年デビュー後1987年伍代夏子と改名し『戻り川』でデビュー。翌年同曲で第21回日本有線大賞、第21回全日本最優秀新人賞を同時に果たす。NHK紅白歌合戦の出場ほか、活躍中。1999年に杉良太郎と結婚し福祉活動も積極的に行なっている。5月に『いのちの砂時計』発売。

 

取材・文/松永怜 写真提供/伍代夏子