1994年にC型肝炎に感染が発覚した伍代夏子さん。夫の杉良太郎さんにC型肝炎だと伝えた時の反応や新薬治療による副作用との戦いを振り返ってみると。(全5回中の4回)

結婚する際、病気について告げると…

── 1994年に受けた健康診断でC型肝炎が発覚しました。C型肝炎は肝がんや肝硬変に進むケースもあるそうですね。当時は決定的な治療薬もなく、血液検査を受けて10年間は状態観察が続いたとのこと。その後、新薬の投与を開始されて現在は完治されました。まず、10年間状態観察されていたときは、どんな気持ちで過ごされていましたか?

 

伍代さん:状態観察と言って、いつウイルスが肝臓に致命的なダメージを与えるほど増殖するかわからないし、安静にしていても、栄養過多でも、失調気味でもウイルスは機嫌次第で増殖する。爆弾を抱えているような気持ちでしたね。今は新薬が開発されてそこまで不安がることはないと思いますが、当時はC型肝炎にダーティーなイメージを持つ人や、過剰に恐怖を抱く人も多かったようです。

 

── 杉さんとの結婚されるとき、杉さんにもC型肝炎についてお話ししたそうですね。

 

伍代さん:私はそこまで大事とは思っていなかったんですけど、いちおう言っておいた方がいいのかと思って「私C型肝炎なの」って言ったら「え??」ってすごく驚かれちゃって。当時は杉さんもあんまり病気のことを知らなくて、杉さんの驚き方を見て、こちらも「え??」って驚いて。この病気はまだまだ知られていないことも多いんだと思います。

 

── 世間に公表されたのは、病気が発覚してからしばらく経ってからですか?

 

伍代さん:いえ、新曲とか結婚、何かの取材で健康の話題になる時あるじゃないですか。そのときに「私、C型肝炎のキャリア(感染はしているけれど発症していない状態)で、月1回、検査を受けてるんです」と言っていましたが、記事に取り上げられなかっただけです。その後、厚生労働省のプロジェクトに参加して啓発活動にするにあたって記事が大きく出たのですが、最初から言ってはいました。