女優として活躍し、最近はバラエティ番組でも表現の場を増やしている中山忍さん。かつて「スーパーアイドルの妹」として注目を浴びた中山さんですが、子どものころは姉妹ゲンカを繰り返していた時期もあったそうです。(全5回中の1回)

 

女優の中山忍さん

姉には勝てないとわかりつつ「キーッ」って立ち向かって

── 子どものころはどんな性格でしたか?

 

中山さん:どちらかといえば引っ込み思案で、人見知りな子どもだったみたいです。内弁慶で。今では自分をせっかちな性格だと思うのですが、まわりからはあまりそうは言われないんですよね。

 

── 中山さんといえば穏やかな笑顔が印象的で、「せっかち」だと言われると意外です。

 

中山さん:そうですか?9歳下の弟が生まれるまでは姉とふたりで遊んでいたのですが、子どものころは歌番組がたくさんあって、歌番組を観たい姉とアニメを観たい私とでよくチャンネル争いをしていました。私は、日曜日の夕方とかに放映されていた「世界名作劇場」のアニメが観たかったんですよ。

 

姉とは3歳違ってて、体力の差もあったから、勝てはしないんです。でも、「キーッ」となりながら、よくケンカしていました(笑)。

 

5歳のころの中山さん。内弁慶な性格だったそう(写真提供/中山忍)

── 立ち向かっていったんですね。

 

中山さん:かなわないとわかってはいても、向かっていっちゃう、みたいな。

 

それと、近所には私たちと歳が近い従妹姉妹が住んでいて、四姉妹みたいな感じでよく遊んでいました。叔父にあたるその子たちの父親がすごくいい人で、私と姉をわが子のように優しく受け入れてくれて。夏休みやお正月なんかも、四姉妹のように一緒に過ごしていました。

 

── すごく仲が良かったんですね。

 

中山さん:そうなんです。ただ、私は常に姉のおさがりを着せられていたので、それは不満でしたね。姉とおそろいの服を買ってもらった時もあったんですけど、世代的にもそういうものだったのかもしれませんが、いつもおさがりでした。「お姉ちゃんばっかり」みたいな気持ちは、小さいころはありましたね。

 

幼少期の中山忍さん
七五三で鮮やかな赤の晴れ着姿の中山さん。何か訴えたいことがあった?(写真提供/中山忍)

── どんな遊びをしていたのでしょう?

 

中山さん:東京の小金井市出身なのですが、どちらかというとのどかなところで生まれて育ったので、野生児のように毎日外で遊んでいました。小学校の低学年くらいまでは、ショートカットで色が真っ黒だったので、よく男の子に間違われていたみたいです。

 

あと、祖母が群馬県出身でお蚕さん(蚕から出る絹を使って着物を作る仕事)をやっていたんですね。桑畑が祖母の家の近くにあったのですが、繭のうちはきれいなのでよくもらってきて。でも、最終的にふ化すると蛾が出てくるので、私はその姿を見て「ひーっ」って言っていました(笑)。

 

蚕は桑の葉を食べるんですけど、私は桑の実を摘んでよく食べていました。でも、美味しくはないんですよ。なんだかちょっと甘酸っぱいような味がしたのを覚えています。

夢はケーキ屋さん。自分がテレビに出るなんて思いもしなかった

── 子どものころ、夢はありましたか?

 

中山さん:姉は明確に「歌が好き」とか、芸能界への憧れを口にしていたのですが、私はぼんやりしていて、特別な夢はなかったんです。ケーキ屋さんとかお花屋さんとか、多くの女の子が思うようなものに憧れてはいましたね。

 

将来の夢を聞かれたときは、よく「ケーキ屋さん」と答えていた(写真提供/中山忍)

「女優さんになりたい」とか、あのころは全然思っていなかったです。自分がテレビに出る側になるなんて、まったく考えもしませんでした。

 

時代を感じるんですけど、昔、姉や従妹が、テレビで音楽番組の音声をカセットテープに録音して何度も聞いたりしていたんですね。アイドル雑誌の付録だったのかな、歌詞カードを見ながら夢中になって歌ったりもして。私はそんな姉たちを「ふーん」と冷静に見ていた気がします。

9歳年下の弟は、大人になった今でも「かわいい」

── 子ども心に特に嬉しかったことは覚えていますか?

 

中山さん:小学4年生のころ、9歳年下の弟が生まれたのがやっぱり嬉しかったですね。それまで私が親戚の中で一番下だったのもあって。弟が生まれたときのことは今でもよく覚えています。かわいかったんですよ。

 

今はもう40歳をすぎて結婚もしていて、子どもが2人いて、いい大人ですけれど、今でも「かわいいな」って思います。弟は仕事の都合で東京を離れたのでなかなか会えないんですけれど、この間も「七五三の写真撮ったよ」って、弟が娘の写真をきょうだいのグループLINEに送ってくれて。姉と私で「かわいいねー」って。

 

姉と弟は12歳離れているからか、弟からすると姉は“小さいお母さん”みたいな感覚らしいですけれど。

 

── 逆に、悔しかったことは?

 

中山さん:なんだろうなあ。子どものころは引っ越しが多かったから転校が多くて、「寂しかったなあ」って今振り返ると思いますね。

 

PROFILE 中山 忍さん

1973年生まれ。1988年、ドラマ「オトコだろっ!」でドラマデビュー。出演映画「ガメラ~大怪獣空中決戦~」では日本アカデミー賞優秀助演女優賞などを受賞。以降、ドラマ・映画等幅広く活躍している。9月28日にはBS朝日4K時代劇スペシャル「無用庵隠居修行7」に出演。10月14・15日にはデビュー35周年バスツアーを開催予定。

 

衣装クレジット:ベスト/テラ(ティースクエア プレスルーム) ニットワンピース/ヌナ(株式会社アンティローザ) シューズ/チャールズ&キース(チャールズ&キース ジャパン) ネックレス、イヤリング、リング/すべてアガット(アガット)

 

取材・文/高梨真紀 撮影/北村史成 ヘアメイク/佐々木博美 スタイリング/福田亜由美