子育てに関する漫画を日々SNSで綴っているちえさん(@chie_oekaki11)は、3歳と0歳の女の子のママです。長女であるあーちゃんは、今年から幼稚園がスタート。そんなあーちゃんの健気な姿と母心に共感の声が寄せられました。
登園中、突然泣く頻度が増えてしまったあーちゃん
4月から幼稚園に入園したあーちゃん。明るい性格で妹の面倒見がいいしっかりもののお姉ちゃんです。いつものようにあーちゃんにいってらっしゃいと「今日はみんなで何するんだろうねぇ〜」と、幼稚園での1日が始まる言葉をかけるちえさん。
どことなくうつむき加減のあーちゃんは、靴を脱いでママとタッチをした後、泣きながら教室に入っていきます。
ちえさんは、心の中で「泣きながら行った…がんばれ…!!」と思いながら見送っていると、同じ園に通うママ友たちが「おはよー」「あーちゃんどう?泣いた?」と声をかけてきました。ちえさんも「おはよー!うん泣いた」「みんなは?」と、それぞれの状況を伺います。「うちも今日は朝から渋って泣いてたよー」「うちも着替えたくない〜って大変だった〜」と、やはりどの家庭でも同じようなことが朝から行われているようでした。
あーちゃんは、幼稚園が始まって最初の2週間は泣くことがありませんでした。しかし少し経った頃から、毎朝泣くようになってしまったのです。
日に日に元気がなくなってきたあーちゃんが胸に秘めた想い
行ったら行ったで楽しい幼稚園。お迎えの時は、どの子も泣いていないものの、お見送りの時間はなぜだかどの家庭でも同じように泣いてしまう子が多いようです。
幼稚園から帰ってきたあーちゃんもまた同じ。幼稚園での話を聞くと、毎回いろんな話をしてくれます。そして「たのしかった」とも言ってくれるのでした。
しかし朝になると「おかーさん?きょうどこいくの?」と声をかけてきます。ちえさんが「幼稚園だよ」と返すと、「そっかぁー」と心なしか嬉しそうではない様子。
毎朝聞かれる「きょうどこいくの?」の言葉。最近では、その声からもだんだん元気がなくなってきてしまいました。
そんなある日。いつものように幼稚園へと向かう途中、あーちゃんは「きょおーよーちえんいったら よーちえんおしまい?」とちえさんに聞きます。ちえさんは「ううん〜明日も明後日もこれからずっと幼稚園行くんだよ お休みの日もあるけどね」と告げます。
そんなちえさんの言葉にあーちゃんは、「えぇ〜…あーちゃんこうえんとかおかいものいきたいな…」「おかーさんといたいの」と答えます。そして「あーちゃん おかーさんといれなくてさびしいんだもん」「ずっといっしょにあそんでたい」と続けるのでした。
毎日の日課になっていた「きょーどこいくの?」
ちえさんはこれまで毎日、今日は一緒にどこに行こう、何をしようとあーちゃんが楽しめることを考えてきました。そしていつしかあーちゃんからの「きょーどこいくの?」の言葉が毎朝の定番になっていました。
あーちゃんのその言葉に「幼稚園が始まって、これまでのように24時間ずっと一緒に過ごすことはきっともう一生ないだろう」「今までは私が手を引いて歩いてきたけれど、今後は娘自身が一歩を踏み出していかなければならない」と、強く思ったそうです。
そしてそんな思いを胸に「そっか…でもさ おかあさと2人じゃ出来ないことだっていっぱい出来るよ」「お友達と外で走ったり絵の具で遊んだり、新しいお歌も教えてくれるでしょ?」「今日はどんなことした?って毎日聞くから教えてね」と声をかけます。
ママの言葉にあーちゃんは、涙を浮かべながらも「うん…いいよ」と声をかけるのでした。
子育て中のつらい日々もかけがえのない時間
ちえさんはこれまで、毎日終わりのない日々につらいと感じたり予定に振り回されたりする日もあったそうです。また保育園や幼稚園に通う園児を見ていると「いいなぁ、私も預けたい」と思うこともありました。
しかし、一緒にいた日々を我が子に楽しかったと思ってもらえていたのならすごく嬉しいこと。そんな日々を振り返りながらちえさんからも、あーちゃんに対して一緒に遊んでくれてありがとうという気持ちが溢れてくるのでした。
新たな環境でママのいない時間はとても心細いでしょう。しかしちえさんは、ゆっくり少しずつでいいから幼稚園性格を目一杯楽しんでほしいと願っています。
泣かずに登園する日が増えたあーちゃん
そんなあーちゃんは今、頑張って幼稚園に行っています。風邪を引いてしまい、休む日が増えてしまうと、振り出しに戻るという状況のようですが、「泣いてもお母さんが幼稚園に来ることはないんだ…」というふうにだんだん理解しているそう!
ちえさんも「泣かずに行けると「明日もがんばる!」と言うので、自信に繋がってるのかなぁと感じています。」と語ってくれました。
コメント欄には、「おなじだー」「涙無くしては見れませんでした」と我が子と重ねる声や「あーちゃんにとってもちえさんといた時間がかけがえのない時間だったんだね」「ちえさんお疲れ様」との声も寄せられました。
ちえさんは「これまで娘と24時間一緒にいて、大変だった正直な気持ちも漫画に詰め込んだのですが、それを共感してくれるママさんたちが多くて「みんな同じ気持ちなんだな」とホッとしました。」「そして今、子どもと一緒に過ごせる時間を大事にしようと思ってくれたコメントも多く、嬉しくなりました。」と語ってくれました。
子育ては正解がないもの。子どもの成長と共にママも成長しているのがわかるエピソードでしたね。つい子育て中は、投げ出したくなることがたくさんありますが、今しかない大切な時間だと思うと、見える景色が変わってくるかもしれませんね。
取材・文/北崎早希