働く女性が少なかった時代「ワーキングマザー」として生きた鈴。彼女の生き方は、育児と仕事の両立に悩む私たちの心を励ましてくれます。保育園全滅で職場復帰を断念した女性が、祖母の生き様に触れて、自分の生き方を見つめ直していくストーリー。作者・芸子さんが、実の祖母を描いた作品です。

 

父親と末の妹を亡くした悲しみに暮れる暇もなく、終戦を迎えた鈴たち。鈴の兄・武は一家で洋品店を開くことを思い立ち、大繁盛させます。

 

一方、鈴と同窓だった八重は、戦争によって境遇が一変。「鈴の店で針子として働く」という誘いを素直に受け入れることができません。武の説得に、八重が出す結論は──。

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【第32話】思わず涙「兄に優しく私には厳しい母」の深い愛情

「八重ちゃんが必要」の言葉に反応して蘇る八重の記憶。「必要とされた時に応えられる人間」として育ててくれた母親の深い愛情に気づいた八重は、自分の人生を生き抜く覚悟を決めたのでした。


作/芸子