「乳児期はずっと手が離せず、正直、産後うつを感じたこともありました」と話す、テレビ東京アナウンサーの狩野恵里さん。2016年に結婚したレーシングドライバーの夫・山本尚貴選手とともに5歳の双子の女の子を育てる母でもあります。出産後の大変だった時期のことや双子だからこその良さなど、お話を聞きました(全4回中の4回)。
2歳までは記憶が曖昧「生後3か月に至っては記憶がない」
── 2018年2月に双子の娘さんを出産され、お子さんたちも5歳になりました。乳幼児期は特に、大変だったかと思います。
狩野さん:出産から3か月は「一睡もしてなかった?」と思うほどで、完全に記憶がないです。最初だけでなく、2年くらいは記憶が曖昧で(笑)。
常に、誰かしらが泣いて、誰かしらがおっぱいをせがむ状態でしたね。ベビーベッドは用意したけど、結局、私が横になり胸の左右それぞれに乗せて抱え、泣いたらおっぱいをあげて…「ご自由にどうぞ!」みたいな感じ。
寝ていても「落っこちてはいないか?」「息はしているか?」と心配ですし、「泣いているから、こっちは生きている。もうひとりは大丈夫?」と、寝た気がしません。正直さすがに、ピリピリしていましたね。
── ご家族のサポートは、あったのでしょうか?
狩野さん:夫か私の母、義理の母など、誰かは必ず一緒にいてくれて、サポート体制は整っていたと思います。
抱っこ紐が使えるくらいの時期になって初めて、ひとりは家で見てもらい、ひとりを抱っこ紐で連れて、家から3分ほどのコンビニに行ったことがあったんです。外の空気が吸えて、両手がふさがってない…!それだけで、すごく幸せを感じました。何を買ったかは覚えていないんですが…とにかく、そのときのコンビニは最高でした!(笑)
── 周囲から「双子だから大変だね」と言われることも、多かったのでは?
狩野さん:そうですね。でも、初めての出産が双子だったので、「こういうもの」と思っていました。
たしかに大変でしたけど、ひとりだって本当に大変ですし、どちらのほうがラクとか大変などという次元の話ではないと思うんですよね。
学生や新人の頃は「2日くらい寝なくても平気だよね」なんて言っていたけれど、「育児は正直、そのレベルを超えていました(笑)」