「毎月なぜか収入より支出が多くなってしまう…」。そんな夫婦の問題点を家計再生コンサルタントの横山光昭さんは「特定の出費が家計を圧迫しているケースが多い」と指摘。家計の足かせになりやすい代表的な3つの費目と原因を解説します。

 

電気やガス代よりも注意すべき料金とは

物価が高騰するなか、エネルギー価格の上昇も激しくなっています。電気代やガス代の値上がりを実感している人は多いのではないでしょうか。

 

最近の家計相談の経験を踏まえていうと、光熱費は家計圧迫の上位に位置しますが、それ以上にネックになっているのが、水道代です。

 

多くの水道局では2か月分の上下水道の使用料金を一度にまとめて請求する仕組みになっています。

 

水道代も電気やガスと同じく値上がりしていて、相談を受けるお客様のなかにはその金額が3万円を超える例も珍しくありません。私見ですが、1か月あたり1万2000円を超えたら高い部類に入るでしょう。

 

水道事業は水道料金収入をもとに自治体ごと運営されており、水道設備の老朽化が値上げのいちばんの理由のようで、多くの自治体で耐用年数を超えた水道管の交換工事を迫られ、値上げをせざるを得なくなっています。

 

しかも水道管の交換工事は今後何十年も続くため、全国的な値上げは継続していくことが予想されています。

 

そんななか、電気やガスに比べ、水道代に対する節約意識は低い気がしてなりません。電気はこまめに消すけど、水道は流しっぱなしで使うなど、コストととらえる意識が薄いようです。意識を改めて対策を打たないと水道代は膨らむばかりです。

 

ましてや電気、ガスは今年1月使用分から政府による料金値引き支援を受けられますが、水道代は対象ではありません。料金節約の自助努力をより必要とします。