今年こそは日記を書く!家計簿をつける!と決意して、さっそく挫折している方はいませんか?何を隠そう私も、毎年挫折を繰り返しているひとりです。今回は、わが家の義母の日記帳についての話です。
嫁の体調不良は義母の活躍ポイント
義母はなんと、結婚したころから50年以上、日記をつけ続けているという筋金入りの日記書き(いま私が作った言葉)です。
それほど長い文章ではないものの、ポケットサイズの手帳に細かな文字でびっしり4〜5行、その日あったことを書き留めています。
同様に、家計簿についても毎日マメにつけていたというのですから恐れ入ります。家計簿のほうは、私たち息子家族と同居を始め、私が買い物を担当するようになってからつけなくなったものの、日記は現在も変わらずにずっとつけ続けています。
文章を書くことも、その日あったことを思い出すことも、きっと高齢者の脳や手指のトレーニングにもなっていることでしょう。とてもいい習慣で素晴らしいと思うのですが、困ったことがひとつ。
義母は、たまに思い出したように前年〜数年前の日記を取り出してきては、何年前の今日はこんなことがあった、と教えてくれるのです。
それはいいのです。いいのですが、その内容が
「今日はサカヱさんが体調不良で起きられないので孫ちゃんを連れて公園に行った」だの、
「サカヱさんがインフルエンザで寝込んでいるので家事を任される」だの、
「夕飯の支度(私の担当)がなかなか始まらないのでお総菜を作っておいた」だの、
いちいち私にとって気まずい、都合の悪い表記が目立つのです。
いや、事実なので仕方ないのですが…わざわざそこを抜粋して読み上げなくても…過去の悪行を記録する閻魔帳じゃないんですから…。
しかし、それらを嬉しそうに読み上げる義母に悪気はまったくなく、むしろ誇らしげですらあるのです。
なるほど、私の体調不良は、翻って義母の家庭における活躍ポイント。自分が子ども世帯を助けてあげた!という、義母にとっては勲章の記録なのかもしれません。