家事を全部やってきた自負が“子育て”する中での悩みに
── 家事も最初からできたわけではないと思うのですが、どんなふうに覚えていったのでしょう?
hitomiさん:母と暮らしていたときも母子家庭だったので、「自分のことは自分でやる」のがわりと当たり前の生活でした。
洗濯の手伝いや洗い物も毎日していたし、朝も母が夜の仕事をしていて起きられないので自分でご飯を作って食べてから登校。
小学校低学年からそうして育ってきたので、家事は慣れっこでしたが、やっぱりひとりですべてやるのはかなり大変でしたね。
ただ、「全部ひとりでやってきた」という自負が、いまとなっては、逆にアダとなっている部分もあります。
── 「アダとなっている」とは、どういうことでしょう?
hitomiさん:子どもたちに対して、求めるハードルが高くなってしまっているような感じがします。
たとえば、子どもたちが片づけをしなかったり、自分でできそうなことをやらずにいると、「ママの子どものころは、そんなの自分でやってたよ。だから、あなたたちもやりなさい」と、つい怒ってしまうことがあって…。
「でも私の場合、ちょっと特殊な家庭環境で、いまの子どもたちの状況とは全然違うよなあ」と思って立ち止まっています。
自分がそうして生きてきたので、それが基準になってしまっているのかなと。