小学生のころに両親が別居し、父親の単身赴任を機に兄と2人で暮らすことになったhitomiさん。遊びたい日々なのに、料理に洗濯に掃除とやることだらけ。いま4人の子の親となって、“家族との時間がなによりも大事”と話す、「家族観」について聞きました。
6年生の下校後は買い出し、洗濯、夕食作り…
── 以前、ブログで「複雑な環境で育った」と、自身の子ども時代について明かされていました。お兄さんとほぼ2人暮らしのような状態だったとか。
hitomiさん:小学校に入ったころに両親が別居して、私は母親について行きました。
でも、小学4年生のころ、母がケガをして入院したことで一緒に住めなくなって、川崎に住む父親のところに行くことになったんです。
母が回復したあとも、転校して友だちが変わるのが嫌で、そのまま父親のもとで暮らすことになり、そこから父と兄との3人暮らしが始まりました。
小学6年生くらいのとき、父が転勤で単身赴任になり、帰ってくるのは週末だけの“きょうだい2人だけの生活”に。遊びたい年齢でしたが余裕はありませんでした。日々の料理に洗濯に…。
そのため、家事全般は私の役目になりました。小学校から帰ってきたら、ランドセルを置いてスーパーに買い出しに行き、ご飯を作って中学生の兄と2人で食べる。
食べ終えたら食器を洗って、洗濯や掃除もしなくてはいけない。かなりハードな生活でしたね。
── 平日だけとはいえ、子どもだけで暮らすのは、いまだと考えられない生活ですよね。友だちと遊びたい盛りの年ごろに、家事全般をひとりで担い、家庭を支える。寂しさとか、理不尽さを感じませんでしたか?
hitomiさん:「そんなことを考えている余裕がなかった」のが本当のところですね。
「なんて理不尽な生活なんだろう?」と考えるよりも、「ああ、うちはこういう家なんだな」と受け入れて生きていたので、親に対し怒りを覚えたこともとくになかったんです。
それよりも学校から帰ってきてすぐにご飯を作り、洗濯をして食器も洗って…と、やるべきことが山積みで、生活に追われる日々に不自由さを感じることはありましたね。
── ふつうなら、「お兄ちゃんも手伝ってよ!」とか「なんで私ばっかり!」と兄妹ケンカになりそうなものですが…。
hitomiさん:いまとなればそう思うのですが、お兄ちゃんはちょっと年上だったし、やっぱり強かったので言えませんでした(笑)。