シーズニングソルトは自宅でも簡単に作れる
── 塩そのものの味の違いも楽しいですが、抹茶塩や子どもが好きなカレー塩など、シーズニングソルトも人気です。
青山さん:
市販のシーズニングソルトもバリエーションがあって、楽しいですよね。カレー塩は家にある塩に少量のカレー粉を混ぜればいいので、自宅でも手軽に作れます。
そのほか飲み残しのワインやジュース、出汁などからシーズニングソルトが簡単にできますよ。
── 美味しそうですし、ぜひ作ってみたいです。
青山さん:
基本は塩と液体の量が、2:1。50mlの液体に100gの塩を溶かすと、かき氷が溶けてきて、べちゃべちゃになった感じになります。それを火にかけて水分を飛ばしていきますが、焦げないように終盤は低温でじっくり乾燥させます。ジュースなど糖度や粘度の高い液体は特に焦げやすいので、IHなら保温くらいの低温にしてください。
液体の味をしっかりつけたいなら、塩の比率を減らす。逆に淡くしたいときは、塩の比率を多くします。
わかりやすいよう100gを例にしましたが一度にたくさん使うものではないので、少しずつ、いろいろ作るのがおすすめです。
── おすすめのシーズニングは?
青山さん:
出汁塩は味が決まりやすく、便利だと思います。最近、焼酎で作ったのですが、酒のつまみにぴったりなシーズニングソルトができました。
また、オレンジジュースやトマトジュース、赤ワインなどは、色がきれいで映え要素も高いです。
いずれも熱を加えて水分を飛ばすのと同じ原理なので、「塩はどう作られるのか?」の話をしながら、お子さんと一緒に作るのも楽しいと思います。自分で作った塩なら、苦手な野菜も美味しく食べてくれるかもしれませんよね。
PROFILE 青山志穂さん
シニアソルトコーディネーター。塩の専門家として、国内外でのセミナー実施やメディア出演のほか、商品開発等のアドバイザーとしても活躍。著書に『日本と世界の塩の図鑑』(あさ出版)ほか。
取材・文/鍬田美穂 撮影/稲福哲彦 写真提供/青山志穂