純粋に話を聞いて
── HSCの子どもに接するとき、工夫することはありますか。
杉本さん:
HSCの話を聞くのに、特別なスキルはいりません。「敏感なHSCには、日頃から特別注意して接しないと」と思われる方がいますが、そんなことはありません。ごくごく普通に純粋に話を聞くことができれば良いのです。
HSCは特別扱いや、ダメな子扱いをされていることによく気がつきます。そして、自分のせいで相手に負担をかけていると感じ、自己肯定感を失ってしまいます。
HSCに対しては「子どもだから」という考えを捨て、ひとりの人間として誠実に接してください。
PROFILE 杉本景子さん
公認心理師、看護師、保護司。NPO法人千葉こども家庭支援センター理事長。千葉市スクールメディカルアドバイザー。不登校児童生徒をサポートするフリースクール「ペガサス」を千葉市に開設。
取材・文/天野佳代子 写真/PIXTA 本人写真杉本さん提供