1990年に、約3万人のオーディションからグランプリを射止め、スクリーンデビュー。ドラマにCMに活躍してきた奥山佳恵さん(48)。結婚して20年が過ぎましたが、2人の息子が独立して、80歳になってからの将来も見据えています(全3回中の3回)。
ふすまにも絵を描こうと
── デビューから30年がたちましたが、もともと女優やタレントを目指していたのですか?
奥山さん:ずっと芸能界に憧れていたというわけではありませんでした。
小さいころから絵を描くことが好きで、落書き帳を埋めてしまった後は、ふすまに描こうとしていたようです。
学年があがると、思いのたけを文章にも書くようになり、将来は美術分野に進むことも考えていました。
1990年にオーディションで 約3万人のなかから選ばれましたが、カメラの前に立ち、その向こうで見てくださっている方がいることが幸せなことに気づき、芸能界に入ることにしました。
自分の出演作品は薄目でみる…
── 俳優としてのキャリアは順調に積めましたか?
奥山さん:挫折の連続でしたよ。デビュー作だった『喜多郎の十五少女漂流記』は、他にも同年代の女優さんたちがいたので、私のポンコツぶりは目立たなかったかもしれません。
ただその後は、単独でドラマに出演するようになると叱られてばかりで、いつも泣いていましたね。
なかなかイメージ通りに演じることができず、他の俳優さんたちもよくおっしゃっていることですが自分で100点満点をつけることはできません。
今でも、自分が出演する作品をみるときは薄目になってしまいます。ただ、お芝居をすることも現場もすごく大好きです。
── 20歳の空良(そら)くんと、11歳の美良生(みらい)くんは、ママの仕事にどういう反応がありますか?
奥山さん:最近は、いいお母さん役をいただくことが多いので「こんなお母さんがよかった」と言われます。つまり、普段はそうではないということなんですかね(笑)。