親には「勉強とゲームの両立をサポートしてあげてほしい」
── ふぇぐさんのようにプロゲーマーという職業で活躍する道はありますが、世の中の親世代にはなかなか理解が追いつかない分野でもあります。子どもをゲームとどう関わらせればいいのか、悩んでいる親御さんにアドバイスをいただけますか。
ふぇぐさん:
ゲームを絶対に触らせない、というような極端な制限はやめてあげてほしいです。小中学生だったら、勉強以外のこと…ゲームだったり部活だったり、ほかのこともしっかりやらせてあげる。
でも、勉強は最低限はさせたほうがいいと思います。勉強が嫌いって言っても、学生は勉強が本業だし、将来役立つこともあるから(笑)。本当に嫌いでも最低限はやる。でもそのバランスが難しいですよね。
── 勉強をしないでゲームをしたいという子どもの気持ちもわかります。
ふぇぐさん:
子どもだと際限なくゲームをやりたくなっちゃいますよね。僕もこの前発売したばかりの『ポケットモンスター』シリーズは3日で全部終わらせるくらい熱中しましたし(笑)。僕も留年をしているのであまり説得力がないけれど…勉強は知識の幅が広がるのでやっておくといいと思う。
僕はカードゲームと部活を一生懸命やりつつ、勉強もしていたつもりです。中学からは最低限くらいしかしなかったかもしれないけど(笑)、勉強をしたうえで遊んでいました。今から思えば、きちんと遊びと勉強のメリハリがついていたのかもしれません。
── いろいろなものに興味を広げるためにも、勉強は必要だと。
ふぇぐさん:
そうですね。そのうえで打ち込めるものを見つけられたら一番いいと思います。僕の場合はそれが『シャドバ』でした。このゲームと出会わなかったら、すごく狭い視野でしか物事を考えることができなかったと思う。
まずは好きなことをいろいろやってみる環境が大事だと思います。完全に好き勝手やるのは違うと思うけど、ゲームや遊ぶことを頭ごなしに否定はしないでほしいですね。
PROFILE ふぇぐさん
1994年生まれ。よしもとゲーミング所属のプロゲーマー。2018年『シャドウバース』世界大会で優勝。今後の活躍が期待されているプロゲーマーの一人。著書に『億稼ぐプロゲーマーになる方法』(KADOKAWA)がある。
取材・文/池守りぜね 撮影/二瓶 彩