3児を育てる漫画家むぴーさんの育児漫画が話題を集めています。いまやSNSのフォロワーは12万人を超え、育児サイトでの連載、著書の出版など活躍の場を広げるむぴーさんですが、何げない日常に幸せを見出すようになったきっかけは、自身の子ども時代にあるようです。
自営業だった父親の趣味につき合って
── 7歳長男くん、5歳長女ちゃん、1歳次男くんとの育児漫画がとてもほっこりして、癒やされます。むぴーさん自身はどんなお子さんだったのですか?
むぴーさん:
私は物心がつくのが遅かったと思うのですが、親が言うには、空想のなかで生きているような子だったそうです。部屋の隅で、一人ぶつぶつしゃべりながら物語をつくっていたとか。
── すでに漫画の仕事につながるような遊びをされていたんですね!ご実家はどんな家族でしたか?
むぴーさん:
兄弟姉妹がたくさんいる大家族で育ちました。家の中はいつも騒がしくて、常に遊び相手がいるような環境でしたね。
── 印象に残っているご実家の家族との思い出があれば教えてください。
むぴーさん:
実家は自営業で、父と母はいつも家で仕事をしていました。だから週末になると父はどこかに行きたくなるみたいで、毎週のように家族で出かけていました。「いいところに連れて行ってあげるから車に乗りな」って。
でも、行き先は遊園地や動物園ではなくて、古いお寺だったり、古い建物がたくさん並んでいる千葉の「房総のむら」だったり。完全にお父さんの趣味でどこに行くかが決まっていたんです(笑)。
上野の博物館に行ったこともありました。毎回楽しい企画を用意してくれていて、本当に楽しかったですね。
ベランダに布団を敷いて家族で寝たことも
── 毎週、家族そろって車で出かけるのが恒例なんて、盛り上がりそうですね。
むぴーさん:
小さいころ、家族みんなでベランダに布団を敷いて寝たことも覚えています。夜中に真っ暗闇の中、車のシートを全部倒して寝っ転がったのもすごく楽しかったなぁ。日常とはちょっと違う空間や時間に、兄弟姉妹ではしゃいでいたことをよく覚えています。
あと、クリスマスには家族全員そろってリビングで寝るのも毎年楽しみにしていました。朝起きて、サンタさんからのプレゼントを開けるんです。ワクワクしました。
── それは素敵な思い出ですね!こんなふうにご実家の家族にしてもらったことを、今むぴーさんの家族にしてあげていることはありますか?
むぴーさん:
夜中に出発する旅行や、リビングで家族全員ゴロ寝、というのはたまに実践しています。私も、普段は家にいることが多いので、土曜日になったら「どこかに出かけようよ」と家族に声をかけるんです。いつでも出かけられるように、いつもGoogleMAPで旅行先や宿泊先をチェックしています。
寝る前に欠かさない子どもたちとの習慣
── むぴーさんならではの家族との習慣はありますか?
むぴーさん:
夜、寝る前に子どもたちをぎゅっと抱きしめています。
── なぜ、寝る前にぎゅっと?
むぴーさん:
子どもが増えてくると、特に上の子をかまってあげる時間がどうしても減ってきますよね。だから、寝る前にちゃんと「大好き」って伝えられたらなと思って始めました。雑誌かWEBサイトで読んだのがきっかけだったと思います。