これから朝晩の冷え込みが厳しくなる季節。赤ちゃんが寝ている間に風邪をひかないように寒さ対策をしておきたいもの。しかし、「気をつけてほしいことがあります」と、乳幼児睡眠コンサルタントの愛波文さんは言います。その理由に耳を傾けてみると…。
アメリカでは眠るときにベビーベッドの中には何も置かない
── 赤ちゃんを寝かせるときに、掛け布団をおすすめしないのはどうしてなのでしょうか?
愛波さん:
窒息事故のリスクがあるからです。まだ体を自由に動かせない赤ちゃんは、掛け布団が顔にかかってしまっても、自分で払いのけることができません。
赤ちゃんが睡眠中に手足を動かして布団が顔にかかることは珍しくありません。周りの大人が気づかないまま危険な状態に陥るケースもあるんです。
アメリカでは赤ちゃんの睡眠時の死亡原因として、窒息が深刻な問題のひとつとされています。
そのため、掛け布団はもちろん、ぬいぐるみや枕など、ベビーベッドの中には何も入れないように小児科医や助産師から指導されます。
日本でも口や鼻を覆ったり、首に巻きつくものは置かないようにと厚生労働省が指導していますが、何も置かないほうがより安全です。
たとえ軽い掛け布団や毛布、タオルケットなどだとしても、リスクはゼロではありませんから。