「痛快!明石家電視台」や「プレバト!」のアシスタントを務めた元MBSアナウンサーで、2020年にフリーに転向した豊崎由里絵さん。現在3歳と1歳のお子さんとのリアルな日常を映したYouTube「とよチャンネル」が子育て世代の共感を集めています。なかには産後間もなく夫が新型コロナウイルスに感染した際の育児動画も…。子育ての裏話や夫との協力体制の築き方について話を聞きました(全4回中の2回)。

 

夫婦の協力体制について話す豊崎さん

“頑張らない母親代表”としてブログやYouTubeで発信

── フリー転向後に始めたYouTubeチャンネルとブログの「とよチャンネル」がお母さんたちの共感を集めています。ご自身の子育てを発信しようと思ったきっかけはなんでしょう?

 

豊崎さん:
私自身が育児動画とか育児ブログをめちゃくちゃ見るんですよ。すごく励まされることもあれば、完璧なお母さんを見て「私の家はこんなにきれいじゃない…」「私はもっと子どもに怒ってしまう…」って悲しい気持ちになることもあって(笑)。

 

たくさん見ていくなかで、私は『頑張らない母親代表』として発信していけたらいいなと思ったのがきっかけです。

 

出産や子育てのリアルを発信する豊崎さんのYouTubeチャンネル。開設2年で登録者数は1万人を超え、多くの母親の共感を集めている

── 動画の編集などはすべてご自身でやっているのでしょうか?

 

豊崎さん:
全部私ひとりでやっているんです!最近は1日カメラを回して、2日間で編集して仕上げるというリズムができてきましたが、最初はもうヒーヒー言いながらやってましたね。

 

1週間に1本は出す!と決めてしまったので、始めてすぐは「終わらへん…」って泣きながら編集していました。編集ソフトの使い方も分からなくて、深夜残業中の夫に電話して「ここがこうなってんけど、できんくてな、もう時間なくてな…」って必死に教えてもらいました。

 

── 個人的には、産後3週間で夫がコロナに感染した際の家庭内隔離生活の動画が印象的でした。

 

豊崎さん:
本当に迷惑な話ですよね(笑)。仕方がないことではあるんですけれど。ふたり目が生まれたときは夫が2週間くらい育休を取るというので、母とかを呼ぶこともなく始まった産後の生活だったのに、夫がすぐにコロナに感染してしまって…。結局、私はふたりの子育てをひとりでこなしながら、部屋で隔離している夫の面倒まで見ることになりました。

 

── 生まれたばかりのお子さんにうつさないようにと、さらに気も張り詰めますよね…。

 

豊崎さん:
そうですね。当時は私自身も産後3週でまだ身体の痛みもひどく、ホルモンの影響でメンタルもとても不安定だったので、精神的に追い込まれて、一回だけ「こんなんだったら心中したほうがマシ…」って泣きながら隔離中の夫に電話したことがあったんです。

 

夫は「それだったらコロナに感染するほうがマシだから、俺が出ていって世話するから」と言うけれど「そんなことしたら私がひどいお母さんみたい…」ってまた泣いちゃって。

 

結局、励まされたことで「私が頑張るしかない」と乗り越えて、家族の絆が深まったように思います。