子育てと仕事の両立という「見えないモヤモヤ」と戦って
── 局アナという立場を離れてフリーに転身することへの不安はありませんでしたか?
豊崎さん:
それがまったく無かったんですよね。悩みすぎていたのかな…(笑)。子育てと仕事の両立という“目に見えないモヤモヤ”と戦っていたので、それから「解放される!」という気持ちのほうが大きかったですね。
── 現在は夫の転勤に伴って東京に住まいを移し、大阪の仕事にも通っているそうですね。仕事と子育てのバランスはどのように取っているのでしょうか?
豊崎さん:
大阪での仕事も大切にしたいので、泊まりの場合でも基本的に行くようにしています。夫とスケジュール帳を共有しているので、出張の予定を入れるのは「早いもん勝ち」ですね(笑)。
相手が出張じゃなければ「私が入れても大丈夫だな」という感じでやり取りをしていて、今のところ仕事を断らなきゃいけなかったことはありません。今はいいバランスを保てていると思います。
── ご実家を頼ることができずに苦労する場面もあるのでは?
豊崎さん:
大阪から実家の兵庫県明石市まで2時間くらいかかってしまうので、そんなにしょっちゅう頼ることはなかったですね。今は局アナではなく、いちタレントとして活動しているので、最悪現場に子どもを連れて行くこともできるんです。
どうしても夫が保育園にお迎えに行けず、私も大阪で仕事があるというときは、子どもを連れて新幹線に乗り、母に大阪の放送局まで来てもらって、オンエア中に見てもらうこともありました。
── お子さんたちはお母さんの仕事はもう理解されているのでしょうか?
豊崎さん:
どうでしょう…?上の子は3歳半になりますが、まだアナウンサーとは分かっていないと思います。
ただ、テレビに出るのが仕事だとは分かっていて、テレビを指さして「ママ」とか言ってくれるときもありますね。違う人を「ママ」と言ってることもありますが(笑)。ちょっと前までは私がテレビに出ていると一緒に見てくれたんですけれど、今はもうNetflix(ネットフリックス)に負けてしまいました…(笑)。
PROFILE 豊崎由里絵さん
1988年生まれ。兵庫県明石市出身。2013年、MBS(毎日放送)に入社。「痛快!明石家電視台」「プレバト!!」のアシスタントなどを担当し、2019年に退社。2020年からアミューズに所属し、現在はタレント、フリーアナウンサーとして活動。自身のYouTubeチャンネル「とよチャンネル」では男の子ふたりの育児について発信している。
取材・文/荘司結有 撮影/CHANTO WEB NEWS 写真提供/豊崎由里絵