脱ペーパードライバーを目指すなら
── ペーパードライバーの方が運転の際に注意すべきことを具体的に教えてください。
佐藤さん:
最低限、これだけは押さえてほしいというポイントが3つあります。
1つ目は、右折・左折時の巻き込みに注意することです。
歩行者や自転車との接触事故が起きて、車の一番出ている部分であるサイドミラーが当たってしまうケースが多いです。運転の際は、前(左右含む)と後ろを8:2くらいの割合で把握するよう指導しています。
うしろの状況をまったく見ていないことが原因で、急ブレーキによる後続車とのトラブルも多いです。車の流れに応じて、ではなく、自分の世界に入ってしまう。後続車まで把握できていないと、結果的に周りの車に迷惑をかけてしまうので気をつけてください。
2つ目は自宅や目的地での駐車です。
車庫入れができないとどこにも行けません。最近は立体駐車場が多く、横幅も狭いので駐車が難しいです。自宅だけではなく、目的地での駐車場にも確実に停める必要があります。スーパーの駐車場なども混んでいますので、「早くしなくては」と焦って事故に繋がるケースもあります。
これは何度も自宅や外の駐車場で練習を行います。練習する際はきちんとハザードランプを出してください。
3つ目は、車線変更と合流です。
細い道から大きい道に出るときなどに車線変更が必要ですが、それも無理にしてしまうと、あわや大事故に繋がることもあるので、まわりに気をつかった車線変更をしないと自分も周りも危険です。
特にペーパードライバーの方は、車線変更の際にウインカーを出しているだけの場合が多いのですが、渋滞している際などは、よほど親切な方でもない限り誰も入れてくれません。
行きたい方向に車体を寄せて、横の車の「うしろ」に入るのが基本です。加速して前に入ろうとする方が非常に多いのですが、加速したあと急ブレーキになってしまうので、大変危険です。
また、下道でも高速道路にも合流はあります。合流する位置がポイントで、車線変更でも言いましたが、基本的に横にいる車のうしろに入ります。入る位置が正しければ9割以上大丈夫です。
細かいところはたくさんあるのですが、以上の点は最低限押さえていただきたいことで、逆にこれができない場合は外に出られないと思っていただきたいです。